書類作成時間を「13分の1」に“超圧縮” 非エンジニアが主導する介護DX

深刻な人手不足に悩む介護業界。かつて業務時間の30%を占めていた記録にかかる時間を生成AIの活用で短縮した「やさしい手」。非エンジニアによるアプリケーション開発や、全従業員の90%が生成AIを活用する環境づくりにどのように取り組んでいるのか。

「1235分から94分になりました」――介護職員の計画書作成にかかる1カ月当たりの時間がこれまで13分の1に短縮されたという。生成AIの活用によってこの時間短縮を実現したのはITエンジニアではなく、訪問介護サービス大手のやさしい手の現場従業員だった。

ケア時間を圧迫していた記録業務

 介護業界は「2025年問題」に直面している。1947~1949年生まれの団塊の世代が2025年に75歳以上となることで要介護者が増加しており、厚生労働省によると、2026年度に必要とされる介護職員数が約240万人なのに対し、2023年度は約212万6000人(常勤、非常勤の合計)と人手不足は深刻だ(注1)。

 人手不足問題に加えて、デジタル化の遅れが職員の負担を増している。やさしい手の香取幹氏(代表取締役社長)は介護現場の実態について、「現場職員の業務時間の約30%が記録業務に費やされており、本来注力すべき利用者をケアする時間が圧迫されていました」と説明する。

 ケアプラン作成が個々の職員の経験に依存し、多職種間の連携不足がケア品質のバラつきを生む要因となっていることも課題だった。こうした構造的な課題を抱えていた同社は「住み慣れた家で最後まで生きたい」と願う高齢者の希望の実現に向けて、生成AIを活用した業務改革に着手した。

 業務改革の結果、生産性向上が実現しただけでなく、従業員の離職率も15%改善したという。同社が生成AI活用に取り組んだ背景と取り組みの内容を見ていこう。

現場主導で生まれた生成AIツール「むすぼなAI」

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2018年10月に設立/主にIT分野における記事制作・ホワイトペーパー・動画編集を手掛けるコンテンツ制作企業。ウェブマーケティングやシステム開発分野を中心に、IT分野の専門家が多数在籍。 社内では、専門家へのインタビューを積極的に実施し、自社でも最新ITシステムを導入することで日々情報をキャッチアップ。 これらの専門知識を駆使し、IoT・サイバーセキュリティ・人工知能、システム開発、マーケティングなどを中心に年間2000本以上の記事編集を実施し、大手メディアの編集も多数手がけている。 公式Web:https://wehubworks.com/

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