「AI対策なし」なら保険対象外か これからサイバー保険の加入条件はどうなる?

十分なガイドラインや統制が整わないままAIの活用が進む一方で、事業継続性の確保が重要な課題として浮上している。こうした動きを受け、保険業界はリスク管理体制に対する強い懸念を示している。

 AIツールの登場により仕事の進め方は大きく変容した。その一方で、AIを導入する組織は新たなサイバーリスクへの対応も求められている。

 サイバー犯罪の手口は年々高度化しており、重要産業に影響が及ぶケースも見られる。今、企業や政府当局は、事業継続のレジリエンス(回復力)の強化に加え、サイバーインシデントがもたらす中長期的な財務影響を見据えた管理体制の整備に力を入れている。

AI活用と安全性の溝をどう埋めるか? PwCが指摘する現状と課題

 2026年のサイバー業界を方向付ける、5つの重要なトレンドを見ていこう。

 この1年で、AIの導入は想定以上のスピードで進んだ。AIによる変革の主導権を巡っては、米国や中国をはじめとする主要国の間で競争が強まっている。また企業も、AIを自社の収益モデルに取り込む動きを進めている。生産性の向上に加え、主力製品やサービスの競争力を高めたいという狙いがある。

 一方で、急速な導入の広がりに対し、AIを安全に運用するためのガードレール(利用制限や安全対策)やガバナンス体制が十分に整っているのかを懸念する声もある。企業データの流出や顧客情報の不正利用、サプライチェーンへの影響といったリスクへの備えが課題となっている。

 コンサルティング企業のPwCでサイバー・データ・テクノロジーリスク部門の副責任者を務めるモーガン・アダムスキー氏は、「Cybersecurity Dive」の取材に対し、次のように述べる。

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