2007年国内市場規模は、数量ベースで前年比2.7%増の58万台、金額ベースでは6.1%増の350億円と見込まれるUPS。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、UPS(無停電電源装置)市場はここ数年、需要の大半を占める国内IAサーバ市場の影響で前年対比10%増を超える割合で拡大してきたが、2007年はIAサーバの買い替え需要の谷間で数量の伸びが鈍化しつつある。
ただし、ブレードサーバの市場は伸びが顕著で、今後もブレードサーバなどで利用される定格容量3kVA以上のクラスの割合が高まるものとみられる。また、災害時の通報システムに搭載するといった新たな需要も顕在化している。
2006年来、電池材料である鉛などの価格高騰を受け、2007年から製品価格を上げるメーカーが相次いでいるため、金額ベースでの伸びは数量ベースに比べて高い。
2007年の国内市場規模は、数量ベースで前年対比2.7%増の58万台、金額ベースでは6.1%増の350億円と見込まれており、その後2008年から2011年まで、数量は前年対比約2〜3%、金額は約2〜9%増加するものと予測される。
市場占有率を見ると、サーバメーカーへのOEM実績が高く、特に3kVA以上では圧倒的なシェアを獲得したベンダーが1位となり、約60%(金額ベース)を占めている。2位のベンダーは500〜1kVAの低価格品を中心に実績が高く、今後3kVA以上の製品を拡充してブレードサーバ向け需要などを取り込んでいく。また、3位のベンダーは、今後リチウムイオン電池を採用したUPSの開発に注力していく。
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