ネットワーク構築に不可欠な機器のため普及率が高く、買い替え需要が中心の市場である「L2(レイヤー2)/L3(レイヤー3)」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、L2(レイヤー2)/L3(レイヤー3スイッチはネットワーク構築に不可欠な機器のため普及率は高く、市場は買い替え需要が中心で、ここ数年横ばいで推移している。ベンダー各社は認証スイッチやPoE(Power over Ethernet)などのソリューションを打ち出しているがユーザー側の意識は低く、最近は省エネ対応による差別化も図られている。L3スイッチは10万円を切る製品も登場しているが、コアネットワーク系での導入が中心となっていることから機能や運用面が重視される。
2008年度はIP電話端末などPC以外の接続端末が増加しており、市場規模はポート数ベースで前年対比4.2%増の2520万ポート、金額ベースで5.4%増の約1519億円に拡大すると見込まれる。
市場占有率を見ると、ここ10年ほどトップシェアを維持するベンダーが2007年度も48.9%(金額ベース)と半分近くを占め、特にシャシー型(筐体にさまざまなモジュールを差し込んで利用するタイプ)ではシェア55.9%に達した。
2位のベンダーは、カテゴリーごとの製品ラインアップが豊富で、ボックス型のシェア13.8%、全体市場の8.8%を獲得した。また3位には、キャリアで拡大したイーサネット需要の取り込みに成功したベンダーが8.0%で続いている。
ポート単価の下落は落ち着き、細かな機能や性能の強化は行われているが、市場の拡大要因はなく、2012年まで数量は毎年約2〜3%増、金額は横ばいでの推移が予想される。
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