今後は省エネ化に加え、部品/素材対策やリサイクル、リユースなどの展開が強化されるとみられる「ページプリンタ」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、電子写真方式(レーザー方式/LED方式)プリンタ市場は、2005年以降、カラー機へのリプレースで支えられてきたが、2008年は買い替えの先延ばしなどがあったほか、複合機へのシフトもあり、台数および金額とも減少傾向で推移した。2008年の市場規模は前年対比5.2%減の910億円で、2012年までの年平均成長率はマイナス5.6%と予測される。
サイズ別ではA3が主流であり、モノクロ機は毎分31枚以上、カラー機は毎分21枚以上の印刷速度を持つ製品が台数を伸ばした。モノクロでは基幹系でのA3高速機の需要が底堅い。一方カラーでは、より低コストなインクジェット方式の高速機が出てきたことで、電子写真方式でも需要が高速機に移るとみられており、毎分40枚以上の製品も登場した。
市場占有率を見ると、1位のベンダーがモノクロ、カラーともシェア30%前後を獲得した。流通業の店舗向けにカラー機を小型化した他、複合機も含めた含めた最適配置を推進し、印刷運用効率を高めるソリューションにも注力した。
また、2位のベンダーは、文書管理やコスト管理、ICカードによる連携など、ソフトウェアによるソリューション販売を展開する。
各ベンダーにおいて、鉛フリー化やバイオマスプラスチック採用といった環境対策が進んでいることから、今後はさらなる省エネ化に加え、部品や素材対策やリサイクル、リユースなどの展開が強化されるものとみられる。
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