2009年度の「シングルサインオン」。シェア37%を獲得し、トップを維持したベンダーとは? シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2009年度のシングルサインオン市場(金額ベース)は、前年比2.2%増の46億円であった。当該市場は大手企業での内部統制や社内コンプライアンス対策における需要を中心に拡大したが、近年では大手企業での需要はおおむね一巡しており、成長率が鈍化している。こうした中、ユーザーアクセス管理用途としてB to C向けサービス事業者や大学などの文教関連での需要を獲得することで成長したが、2009年度は景気悪化に伴い大手企業での需要に加えてB to C向けサービス事業者での需要も減少したことから前年度からの微増にとどまった。
2009年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーは37%を獲得した。IDM(アイデンティティー管理製品)やCMS(コンテンツ管理システム)などの製品との連携によるソリューション展開により幅広いユーザーを獲得し、トップを維持した。
今後は、大手企業での大規模な導入は想定しづらく、コンシューマー向けサービスやSaaSサービスの提供事業者での需要が増加していくものと見られ、2010年度以降、市場は緩やかに成長するだろう。
なお、本調査の市場見込および予測では、東北地方太平洋沖地震による影響は織り込まれていない点に注意したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。