ストレスチェック義務化に当たり不安や疑問に思うことを自由回答方式で聞いた。やはり多いのは、ストレスチェックを実施しても、その先の対策がなければ意味がないという声だ。
「チェックするだけでフォローがなければ、うつになって辞めていく人間が減るとは思えない」「心の病気は本人が気付かないうちに発症して進行することがほとんどなので、どの段階でどのようなフォローをするのかが大事」「周りの人間への不信がある環境では、カウンセラーがいても相談しにくい」などのコメントが寄せられた。
他には「機微情報の取り扱い管理が不安」「周囲に知られることによる仕事力への偏見」「継続してチェックしてもらえるのかどうか」といったコメントもあった。労働安全衛生法やストレスチェック義務化に関するガイドラインでは、センシティブ情報の取り扱いの厳格化、ストレスチェックの結果による不当な配置換えなどの禁止、年1回以上の継続的なチェック実施などを定めているが、従業員への認知、啓発という面でもまだまだこれからという段階にありそうだ。
冒頭でもふれたが「ストレスチェックの実施予定はない」と回答した企業が約4割存在する。こちらについてもコメントを拾ってみると、「管理部門が真剣に考えていない」「経営層の理解が得られない」「会社に余裕がない」「会社にとって無駄な費用という考えでいるのでは?」「寝ている子を起こす必要はないと考えているのでは?」という声が寄せられた。
一方で、従業員数50人未満の努力義務企業であっても「従業員の適性やストレス体制の把握とケアは定常的に実施している」「職員のメンタルヘルス向上のため、どのような対応が可能か検討は行う予定」といった前向きなコメントも寄せられていた。
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