日本と海外企業の間にはBYODの導入状況に大きな差があることが分かってきた。では、導入目的には違いがあるのだろうか。企業に導入目的を尋ねた結果が図2である。
ここに見るように、各国とも「従業員の生産性向上」を目的とした導入が最も多く、日本と中国企業は特にその傾向が顕著だ。米国の場合は「従業員の満足度向上」が重視され、中国では「端末管理コストの削減」の比率が他国に比べて高いというお国柄を表す特徴も見てとれよう。
日本企業が他国に比べ目立つのは、「従業員の生産性向上」と「ワークスタイル改革の一環」である。ここで考えたいのは、この2つの目的を実現するためには、BYODがベストの選択肢なのかどうかということだ。
仮にこの2つの目的の具体的な内容が「外出先や自宅など場所を問わずにメールやスケジュールのチェックがスマートデバイスで行えるようにすること」であれば、必ずしもBYODである必要はなく、会社が支給するスマートデバイスでもよいはずだ。後は端末の購入コストとセキュリティとのバランスを考えればよいことになる。
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