円滑なコミュニケーションを実現しつつ生産性を高めていくために欠かせない「コラボレーションツール」。どのようなケースで、何が解決できるのか。
ITの進歩により、企業を取り巻く環境も人々の働き方も大きく変化しました。オフィスと離れた自宅から社内プロジェクトに参加したり、海を隔てた海外拠点にいる従業員と協業したりすることも、珍しくありません。
このような環境において、円滑なコミュニケーションを実現しつつ生産性を高めていくために欠かせないのが「コラボレーションツール」でしょう。それでは主にどのようなケースでコラボレーションツールが役立つのでしょうか?
今回はコラボレーションツールで解決できる業務課題の一部を紹介します。
メールは手軽に利用できる便利なコミュニケーションツールですが、多くのビジネスパーソンがあまりにも多くの時間をメールのチェックと返信に費やしています。しかも大量に受信されるメールの山に埋もれ、「重要なメールが見つからない」「至急返信が必要なものへの返信を忘れてしまう」といった事態が起こりがちです。
このような場合、コラボレーションツールを導入すれば、現在取り組んでいるプロジェクトのアップデートや最新情報が一目で分かり、返信が必要なメッセージの優先順位が簡単につけられるようになります。
またメールの量を大幅に減らせるため、結果としてメール以外の業務に費やす時間が増え、作業効率がアップします。
チームでプロジェクトに取り組む際によく問題となるのが、全体の進捗(しんちょく)状況の把握です。個人がそれぞれ期日に向けて作業を進めていても、チーム全体としてどの段階にいるのかというのは、意外と分かりにくいものです。
メンバー個々の作業の進み具合と、チームとしてのプロジェクトの全体進捗状況をリアルタイムで把握できるようにしてくれる機能も、コラボレーションツールにはあります。「特定のメンバーに負担がかかりすぎていないか」「作業に遅れが出ているメンバーがいないか」なども、一目で分かります。
中国など海外の一部の国々では政府側の規制やフィルターなどの理由により、メールやメッセージが無事に届かないケースが時折報告されています。特に中国では、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワーキングサービス、そしてLINEも利用することができません。
こうした状況に対応できるのが、仮想プライベートネットワーク(VPN)を経由したコラボレーションツールです(注:全てのコラボレーションツールがVPNに対応している訳ではありません)。外部環境に依存しないVPNにより、海外拠点にいる社員ともメールだけでなくチャットやインスタントメッセージ、Web会議などの多様な方法で、確実に同じ情報を共有することができます。
またコラボレーションツールの中には海外拠点とのやりとりを考え、多言語に対応しているものもあります。
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