「ソーシャル分析」といっても、その目的によってすべきことが変わる。そこでソーシャルメディア分析担当者がまず考えるべきことは「目的をどこに設定するか?」だ。
ソーシャル分析を行う目的は、大きく分けると「マーケティング」と「リスクマネジメント」の2つがある。マーケティングは製品の口コミ情報や潜在ニーズを調査したり、何らかのイベントの効果測定を行うための「ツール」や「データソース」としてソーシャルメディアを利用するものだ。主にマーケティング部や広報部が望む「ソーシャル分析」といえよう(図2)。
そしてもう1つは、自社サービスに対する利用者の不満や迷い、クレームをネット上で把握する「リスクマネジメント」の意味でのソーシャルメディア分析だ。いわゆる「ネット炎上」を未然に防ぐという意味合いもあるだろう。こちらはどちらかというと広報担当者、法務部など、企業のリアルなリスクマネジメントに関係する内容だ。ソーシャルメディアへの書き込みをチェックするサービスだけでなく、企業のクライシス対応とも密接に連携する必要がある。
このように、大きく分けて目的は「マーケティング」「リスクマネジメント」の2種類があり、それぞれ特化した機能や施策、指標がある。ツールやサービスもこの2つに明確に分かれていることが多いため、もし漠然とした「ソーシャル分析が必要」という指示が降りてきた場合は、その目的と情報を必要とする担当部署がどこなのか、を把握する必要があるだろう。
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