2021年9月13日、RPA BANK はキーマンズネットに移管いたしました。
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RPAに関連する国内外のソフトウェアメーカー、シンクタンク、導入大手企業などの主要プレイヤーが一堂に会する国内初最大規模のイベントとなる「RPA SUMMIT 2017」が、7月27日に都内で開催された。各種ソリューションやサービスが披露され、RPAの最新事情を垣間見ることができた出展ブースの模様をお届けする。
RPAテクノロジーズのブースでは、RPA/Digital Laborを実現する、ロボティクスソフトウェア、Document RPA、AI等の各種ソリューションを展示していた。RPAテクノロジーズの藤田守氏は、「当社では、はじめにツールありきではなく、お客様が何をしたいのかに重きを置いています」と語る。
同社の主要なソリューションの1つである「Document RPA」は、イスラエルから調達した業界最高水準の識字率を誇るテクノロジーが搭載されているという。帳票形式に依存しない柔軟性や将来性、拡張性、信頼性の高さも特徴となっている。
「「Document RPA」を活用することで、紙処理業務からIT定形業務まで、お客様の業務を広範に効率化することができます」と、藤田氏は力説した。
アビームコンサルティング株式会社
同社のRPA業務改善サービスは、目に見える業務改革の成果を低価格でクイックに提供できることが大きな特徴となっている。
アビームコンサルティングのディレクター 戦略ビジネスユニット、金弘潤一郎氏は、「バックオフィス部門の生産性向上と人的資源の有効活用を推進するために、RPAツールを活用して自動化を推進する業務改革サービスです。従来型のシステム開発手法では対応しにくい「ボリュームが小さい」「変更が多い」「標準化できない」といった業務であっても、RPAツールを活用することで効率化が可能になります」と説明してくれた。
人間労働に代わるRPAを発明し、世界中で認められてきた実績を有するBlue Prism。2001年にイギリスで設立された同社の展示ブースでは、日々の単純作業をRPAによってカットするだけでなく、今までの労働力やシステム、アプリと統合しながら、安全性、可能性を含めたより価値あるRPAの運用事例を紹介していた。
同社のAki Tran氏は、同社のRPAプラットフォームならではのメリットについて次のように語った。「現在、世界で40以上のRPAベンダーが存在していますが、その中で当社は唯一、データセンターにあるサーバーとデータベースを利用してサービスを展開しています。これにより、セキュリティ、拡張性、再利用性の3点において、他にはない高いレベルを実現しているのです」
約50年間にわたって「クライアント利益への貢献」を主眼に経営コンサルティングとIT技術の融合による経営イノベーションを提唱してきているビジネスブレイン太田昭和。同社では、同社は、RPAの足りないところを、そのBPOでカバーすることに主眼を置いているという。
同社の「High Value BPO」は、BPOの中にRPAも取り込み、高度な判断を必要とする例外処理は公認会計士、税理士、社労士等の専門家集団がカバーすることで、業務全体の効率向上を支援するサービスとなっている。
ビジネスブレイン太田昭和の管理本部 経営企画部、長尾達也氏はこう説明する。「RPAはすべてをオートメーション化する魔法の仕組みではありません。日々の業務で発生する例外処理はやはり人手が必要です。そしてRPAを導入しようとしても、現場のノウハウが見えないためにうまくいかないケースが多々あります。一方、その現場のノウハウの部分に長年注力してきましたのが当社です。そのため業務に精通したコンサルタントが、RPAも活用して業務運用することにより、適正コストでの業務運用、業務品質の向上を実現することが可能なのです。当社が目指しているのは効果の創出であって、RPA導入ではありません」
日本電気(NEC)の展示ブースでは、業務改革を加速化するソフトウェアロボットの高度化ソリューション「NEC Software Robot Solution」を中心に紹介されていた。このソリューションは、PC上の操作や作業をソフトウェアロボットに記憶させて業務を自動化することが可能という。
「人とロボットが協働する、新しい業務オペレーションをご提案しています」と語るのは、同社 クラウドプラットフォーム事業部 主任、田中聡吏氏だ。
NECでは間接業務の改革活動を目下推進中であり、RPAはそのキーツールとなっているという。
NEC NIS事業本部 ソリューションビジネス事業部 ビジネスソリューション第一グループ、板倉寛征氏(写真・左)はこうコメントする。「社内の業務工数削減に留まらず、得られた知見を当社の各種ソリューションにも反映することで、高品質で高付加価値のあるサービスを実現しています。RPAにまつわる製品/サービスはいろいろありますが、当社は総合力を強みに、お客様の業務改革に貢献していきます」
NECのブースでは、こうした自社の業務改革の中での実践事例に基づいた、RPAの適用導入のポイントも打ち出していた。
人工知能(AI)によるOCRデジタルスキャナー「AIスキャンロボ」を展示していたのがネットマイルだ。AIを活用した各種帳票の自動読み取りが可能な「AIスキャンロボ」は、既存のOCRでは実現が難しかった千差万別なフォーマットからテンプレートを自動識別することができ、業務の効率化に大きく貢献するという。
同社の代表取締役、齊藤福光氏は次のように強調する。「各種帳票データを手作業でコンピューターに入力するという作業は、いまだにさまざまな業務で必要とされています。このような面倒で非生産的な作業を高度なAIによって自動化するというのが「AIスキャンロボ」の狙いです。反復的な取引先のデータは、AIが学習するので、利用回数が増えれば増えるほどより速く正確な読み取りが可能になります。こうした正確さが担保されたデータを、ERPや経理システムなどと連携することにより、さらに業務を効率化できるのが「AIスキャンロボ」の強みです。
KPMGコンサルティングの展示ブースでは、コンサルティングファームとして培った、各ステップごとのRPA導入のアプローチを紹介していた。
同社では、RPA導入検討時の支援はもちろんのこと、導入後の大規模に拡大していく段階での手法や、運用管理手法、インフラのデザイン、さらにはAIを使った場合のアプローチなど、状況に応じたコンサルティングが可能だという。
KPMGコンサルティングのシニアマネージャー、塩野拓氏は、次のように力説してくれた。「導入時に関して言うと、RPAの各ツールにはそれぞれ得意な分野があるのですが、当社はRPA導入に適合性の高い業務と適切なツール選定を支援します。また導入後も、継続的なRPAの運用体制構築のために、業務プロセスの改善や人材トレーニング、ガバナンス体制構築も支援しています。当社はクライアントとの長期的な信頼関係を構築することが第一と考えていますので、効率的・効果的であり、唯一無二のソリューションを提供するために全力を尽くしていきます」
NTTデータの展示ブースでは、提供企業数No.1と言われるRPAソリューション「WinActor」を中心に、Prexifort-OCRとスキャナを絡めた一連の流れをデモで実演していた。「WinActor」は、2010年にNTTの研究所で産まれた純国産のソフトウェア型ロボットであり、Windows端末で操作可能なあらゆるアプリケーション操作を自動化することができるという。Excelやブラウザはもちろん、ERPやワークフローなどの業務システムまで幅広く対応しているのに加え、操作を規定するシナリオの作成も容易であり、プログラミング知識がなくても使いこなせるのが特長だ。
NTTデータ 第二公共事業本部 第四公共事業部 第二統括部 RPAソリューション担当 課長代理の橘俊也氏は次のように説明する。「「WinActor」であれば、ERP等の対象システムを改修することなく業務を自動化し、スピードと正確性も高めます。また完全日本語対応とGUI完備もWinActorの大きな特長です。RPAは、システム化するには費用対効果の出ない細かな業務を自動化する概念であり、ユーザ企業様主導で継続的に改善して育てていくことが重要ですが、そのためには、ベンダに委託しなくてもシナリオを作成・改変できるWinActorの高い操作性が不可欠なんです。なおNTTデータとしては、WinActorの提供に加え、操作研修や、動作ルール作成代行、管理・統制ルール整備支援など、RPA導入に必要なサポートをトータルで提供しています。」
RPA導入で最も重要となる「導入効果」「使い勝手」「RPAツールの適正判断」「POC」など、本格運用に向けた検証段階・事前準備から、導入・運用までトータルサポートを展開しているキューアンドエーワークス。人材派遣業として豊富な実績を持つ同社の展示ブースでは、人材とRPAを組み合わせたハイブリッド派遣「RoboRoid RPA Solution」について紹介していた。
人ならではの能力が発揮できる部分とRPAの能力が発揮できる部分を仕分け、その能力を組み合わせることによって、結果的に業務の効率化とコスト削減を目指すというのが「RoboRoid RPA Solution」のコンセプトだという。
キューアンドエーワークス BPO/RPAソリューションユニット 営業推進グループの野口佳孝氏は、「当社は元々が人材派遣業ですので、各社・各業界の業務に精通していると自負しています。だからこそ、業界や規模を問わず、お客様の業務を起点として、人材とRPAの効果を最大化するアプローチを示すことができるのです」と力説してくれた。
ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングは、OCRのデモと無料のRPA適用簡易診断を展示ブースで行うとともに、ロボット1台から導入可能な定額制ロボットサービスも紹介していた。
ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングの取締役、内海利次氏はこう語ってくれた。「当社は、コンサルタントによる業務プロセス理解のキャッチアップ、それにSI実績によるRPAと業務システムとの連携スキルを保有しています。そのため単純なRPAの開発・導入だけでなく、RPAの適合可能性診断から、業務システムとの連携も踏まえたインテグレーションをワンストップで担当することができるのです」
さらに、同社 SI事業部 マナージャー、茅田宗宏氏(写真・左)は、次のように続けた。「RPAソリューションは数多いですが、製品ごとに特徴があるため、お客様のニーズや環境に応じて最適なソリューションを選定いただくことが重要です。当社は、RPAソリューションの特徴を熟知したRPAアーキテクトを有しているため、特定のRPAソリューションに縛られることなく、複数のソリューションの中から、お客様にとって最適な製品もしくは製品の組み合わせをご提案し、導入をご支援させていただくことが可能です」
世界中に50万以上のロボットを提供し、今年中には100万を超える導入を予定しているNICE。同社の展示ブースで解説を行っていたナイスジャパン ソリューションコンサルタント エンタープライズグループの望月智行氏は、その特徴について次のように説明する。
「小規模から大規模まであらゆるニーズに対応する当社のRPAソリューションは、定型的なプロセスを完全自動化し、素早い投資回収を実現することができます。またそれだけでなく、より現場に有効な複雑なプロセスの部分自動化や非定型業務の効率化を支援することで、人的リソースを繰返しの作業から解放し、組織のポテンシャル最大化を支援するのです」
今後NICEでは、日常業務をマシンラーニングで分析することで、更なる業務の効率化についての提案を、ロボットが行う機能の実現も目指していくという。
「早く、安く、楽しくRPAを活用」をメッセージとして打ち出しているのがアスタリストだ。同社の展示ブースでは、業務のロボット化を低コストで実現するサービス「Asterist RPA」や、既存業務の分類・測定・標準化からロボットによる自動化までを支援するサービス「Asterist RPA +Analysis」、そしてロボットによる各種自動化の事例を紹介していた。
「Asterist RPA」は、RPAのベーステクノロジーとなる「BizRobo!」を基盤とする代行ロボット派遣サービス「RoboStaff(ロボスタッフ)」を活用。ロボスタッフは、PCで行う業務を自動化し、リソース不足、業務品質、業務効率などの課題を解決するロボット派遣サービスである。通常の業務で使用するパソコン上で稼働するため容易に導入ができ、複雑なプログラミングをすることなくユーザ自身が短時間でロボットを作成することが可能となっている。
アスタリストの代表取締役社長、池上大介氏はこうコメントする。「当社は、クラウド型の出張・経費精算サービス「Concur Travel & Expense」の日本初の認定導入パートナーとして国内最多のConcur導入実績があります。そうした実績があるからこそ、早く、安く、楽しくRPAを活用してお客様の生産性向上をご支援できるのだと自負しております」
長年にわたりSIや運用保守で積み重ねてきた実績を誇る日立システムズ。同社の展示ブースでは、同社が提供する現場密着型のRPAサービス「定型業務自動化支援サービス」を中心に紹介が行われていた。
日立システムズ マネージドサービス事業グループ アウトソーシングセンタ事業部 アウトソーシングソリューション本部 第一SI部 担当部長、相野台佳弘氏(写真・左)は、「RPAが実現する「仮想労働者」と共に働く新たなオフィスの姿とはどのようなものなのか、当社のバックオフィスサービスや経理スタッフ部門などへの適用事例を用いてご説明もしています」とコメントする。
また同社 マネージドサービス事業グループ アウトソーシングセンタ事業部 拡販推進部 担当部長、宮入英治氏は、当社のRPAサービスの強みについてこう語った。「当社が展開している様々なソリューションとサービスを組み合わせてご提供することができます。お客様に近いところからお客様の課題を解決することをモットーとしてきましたので、RPAサービスについてもそうしたスタンスを強みとしてお客様のニーズに柔軟に応え続けていく構えです」
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