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企業におけるIT予算の使い道(2018年)/後編IT担当者300人に聞きました(1/2 ページ)

キーマンズネット会員169人を対象にアンケート調査を実施した。投資を求める業務分野やIT予算の投資先など2018年度のIT予算の活用傾向が明らかになった。

» 2018年06月14日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2018年4月19日〜5月10日にわたり、「2018年度のIT予算の使い道に関する調査」を実施した。全回答者数169人のうち情報システム部門が44.4%、製造・生産部門が17.8%、営業、販売、営業企画部門が8.9%、経営者、経営企画部門が3.6%などと続く内訳であった。

 今回は「現場がIT予算の投資を求める業務分野」や「IT予算の振り分け予定分野」「ユーザー部門独自のIT予算の振り分け先」など、企業がどの分野にIT予算を振り分ける予定なのかを尋ねた。2018年度はIT予算もユーザー部門の独自予算も「クライアントPC環境の見直し」に予算が振り向けられる予定であることなどが明らかになった。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

IT予算の投資先は「業務プロセスの変革」「セキュリティ管理」に要望集まる

 前編で2018年のIT予算が2017年度と比べて全体で増加傾向にあると解説したが、後編では具体的にどこにIT予算が振り分けられるのかを見ていこう。まず2018年度のIT予算について「どの業務分野に予算をかける必要があるか」を聞いたところ、1位は「業務プロセスの変革」63.9%、2位は「セキュリティ管理」43.2%、3位は「新サービス(商品)開発」35.5%と続く結果となった(図1)。

どの業務分野に予算をかける必要があるか 図1 どの業務分野に予算をかける必要があるか

 中小企業から大企業まで従業員規模を問わず、現場は「業務プロセスの改善」を企業に求めている。顧客に対してより高い価値を提供するためには、生産性の向上を図り常に業務の改善や改革を行う必要があるのは当然のこと。しかし、経営や役職層に特に求められているのは新しい企業戦略に適合した組織体制の構築と業務フローや業務プロセスを円滑に運用するための業務構造を提示することだろう。ITを効果的に活用することで、既存業務にかける工数の多くを軽減できるだろうが、本当に生産性を上げるためには、ITを活用しながらも業務フローやプロセスの改善を考える必要があるはずだ。

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