アドビ システムズが実施したテレワークスキルに関する調査によると、テレワークに必要なスキルを「保有している」と回答したビジネスパーソンは8割に上った。
アドビ システムズは2020年4月13日、テレワークスキルに関する調査結果を発表した。同調査はインターネットで実施し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって初めてテレワークに取り組んだビジネスパーソンで、かつ東京都内に勤務し、過去1カ月以内に初めてテレワークを経験した20〜69歳の男女計800人を対象とした。
調査では、テレワークスキルの有無やITツールの活用、生産性が向上すると感じるテレワークの頻度などを聞いた。
テレワークを実施するためのスキルを「コミュニケーションスキル」「ITスキル」「自己管理スキル」の3つに分け、それぞれ身に付けているかどうかを尋ねた項目では、オンラインによる同僚などとのコミュニケーションスキルについて「すでに十分身につけている」と回答した割合は31.4%、「どちらかというと身につけている」は48.9%で、スキルがあると回答したのは合計80.3%だった。
ビデオ会議やファイル共有などの各種ツールを利用するためのITスキルについては、「すでに十分身につけている」が32.2%、「どちらかというと身につけている」が43.9%で、スキルがあると回答したのは合計76.1%だった。
会社以外の場所で集中力を維持する「自己管理スキル」については、「すでに十分身につけている」が25.6%、「どちらかというと身につけている」が45.4%で、スキルがあると回答したのは合計71.0%だった。
次に、テレワークによって生産性が上がったかどうかと、その際に利用したITツールを尋ねた項目では、生産性の向上を実感している人の多くが、電子契約サービスや電子署名、ペーパーレス化のためのスキャンツールを利用していた。
アドビでは、コミュニケーションツールに加えて、稟議(りんぎ)や決裁など対面での処理を減らすためのITツールを活用することがテレワークの生産性を高める鍵になっていると分析する。
テレワークに利用するツールで困ったときに、気軽に相談する人が社内でいるかどうかを聞いた項目では、「気軽に相談できる人が社内にいない」と回答した割合は21%に上った。この割合は年代が上がるにつれて上昇する傾向があり、20代の13.5%に対して50〜60代は25.5%が相談する人がいないと回答していた。
最後に、テレワークで「生産性が上がった」と回答した層に対して、生産性が最も上がると思うテレワークの頻度を聞いた項目を見ると、最も多かったのは「週3〜4回」で、42.9%を占めた。次いで、「週2回」が29.8%、「週5〜6回(勤務日は毎日)」が20.2%、「週1回」が5.1%だった。
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