キーマンズネットは2020年6月10日〜25日にわたり「『Office 365』(現Microsoft 365)と『G Suite』の利用状況」についての調査を実施した。全回答者数143人のうち情報システム部門が36.4%、製造・生産部門が15.4%、経営者・経営企画部門が10.5%、営業・販売・営業企画部門が8.4%などと続く内訳であった。
Office 365やG Suiteの「利用状況」やクラウド型やパッケージ型それぞれの「リプレース意向」などの質問を読者に展開した。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
2019年に実施した同調査では、Office 365を利用していると回答した割合は42.9%と、Microsoft Office(パッケージ型)を抜いてOffice 365の利用率が伸びていることに触れた。2020年はどう変化したのだろうか。
はじめに現在勤務先で利用しているオフィスツールを尋ねたところ「Office 365」が32.2%、「Microsoft Office(パッケージ型)」が25.9%、「Microsoft Office(パッケージ型)とMicrosoft 365/Office 365を併用」が23.1%、「Microsoft 365/Office 365とG Suiteを併用」が10.5%と続く結果となった(図1)。
※2020年4月22日にOffice 365はMicrosoft 365と改称されたため、Office 365/Microsoft 365としている。
この結果をまとめると、併用を含めて「Office 365/Microsoft 365を利用している」と回答した人は全体で65.8%、「Microsoft Office(パッケージ型)を使用している」と回答した人は53.2%となる。本調査において、併用を含めてOffice 365/Microsoft 365やG Suiteといったクラウド型オフィスツールの利用率は72.1%となり、クラウド型への移行傾向が顕著に表れているといえる。
また今回の結果を2019年6月に行った同様の調査と比較したところ、「Office 365とG Suiteを併用」が微増ではあるが4.3ポイント増加した。調査を実施した時期がコロナ禍であり、社内外との関係者とオンラインでのコラボレーションにおいてOffice 365とG Guiteを使い分けながら業務に当たったことが理由の一つとして考えられる。
次に、併用も含めてクラウド型オフィスツールを利用していると回答した人に対して、勤務先でのリプレース意向を尋ねたところ、「ない」が82.1%と大多数を占め、次いで「検討中」が13.2%、「ある」が4.7%となった(図2)。
反対にパッケージ型オフィスツール「Microsoft Office(パッケージ型)」を利用しているとした人に対して、勤務先のオフィスツールのリプレース意向を尋ねたところ、「分からない」を除くと「移行する予定はない」が29.7%、「移行する予定がある」が13.5%、「移行を検討中」が10.8%と続いた(図3)。
「移行する予定はない」と回答した人にその理由を聞いたところ、以下の回答が寄せられた。
導入、運用に関してや移行に伴う手間を挙げる声が目立った。ただ、パッケージ型にはサポート終了に伴うセキュリティパッチの提供やアップデートの提供がなくなるという不安要素がある。OSやデバイスが要件に対応しているかどうかも注意したいところだ。
2020年3月〜6月にかけてはコロナ禍ということもあり、テレワークを余儀なくされた人もいるだろう。そこで、テレワーク実施期間中にOffice 365やG Suiteの利用においてトラブルや問題が発生したかどうかを尋ねた。
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