Amazonは従業員のキャリアプログラム「Amazon Career Choice」を10年以上も前に開始した。そして、さらなる拡充を目指しているところだ。
Amazonは、語学学校チェーンを営むKaplanと非営利団体Beyond 12によるキャリア・学業支援サービスを「Amazon Career Choice」のスキルアッププログラムに追加した。同社は、バーチャルマンツーマンコーチングも実施すると2022年8月2日にブログで伝えた。
Beyond 12はモバイルアプリ「MyCoach」に加えて、バーチャルコーチング機能も提供する。MyCoachは「成功につながる活動と行動変容を促すものだ」とBeyond 12は説明する。Amazonは「KaplanはAmazon Career Choiceの参加者が自身の興味やスキル、目標に適したプログラムを見つける手助けをするとともに、ネットワーキングや履歴書の作成、面接準備なども支援する」と説明する。
Amazonは10年以上も前にAmazon Career Choiceを始め、時給制の従業員向けキャリアプログラムを拡大するとともに、幅広い支援を提供してきた。2022年の初めに同社は、国や地域教育機関の支援を受け、同プログラムの参加者は無償で大学教育を受けられると発表した。ソーシャルメディアの「LinkedIn」は、Amazonを「従業員がキャリアアップを図れる米国のトップ企業」として紹介した。一方で、Amazon Career Choiceに対する批判もある。
2021年、メディアのProtocolは高等教育政策の専門家の言葉を引用して「Amazonの従業員は学位プログラムを修了するのに必要な時間がない」と伝えた。また、参加者が選択できる科目が限られていることも指摘した。
Amazon Career Choiceのグローバルディレクターを務めるタミー・ティーマン氏は、Amazonのブログでこう語った。
「Amazon Career Choiceの参加者からは、コーチングの内容がより包括的かつ継続的なものになれば、従業員のキャリア目標に適したプログラムを選択できるようになるだろうという声が上がっている。われわれは、Amazonのメンバーが働きながら学校に通えるようにし、そこで得たスキルによって素晴らしい機会を見つけられることを望んでいる」
WalmartやTargetらは、大学の学費など経済的な負担を軽減する目的で、2021年に学位プログラムを拡充した。Amazonは、こうしたライバル企業の教育給付金制度に対抗する。
国際従業員給付制度財団が実施した2019年の調査によれば、パンデミック以前は米国のほとんどの企業が何らかの形で教育給付金を提供していたが、コストなどを障壁と考える企業もあったという。
© Industry Dive. All rights reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。