Z世代、ミレニアル世代、X世代は自身のキャリアを楽観視する傾向がある一方、職場で大きなストレスを抱えている。そのストレス要因から世代ごとの特色が分かる。
求人サイトであるFlexJobsの2023年9月25日の報告書によると、Z世代の従業員の約73%は、2022年の同時期よりもキャリアを楽観的に捉えている(注1)。ミレニアル世代の従業員の43%、X世代の従業員の31%が同様の捉え方をしている。
また同調査から、Z世代、ミレニアル世代、X世代の職場でのストレス要因も明らかになった。各世代のストレス要因から、職場での正しい接し方が分かる。
Z世代、ミレニアル世代、X世代は「職場での過剰な仕事量」や「自分の仕事の役割と期待に関する不明確さ」が大きなストレスと回答した。FlexJobsのトニ・フラナ氏(リード・キャリアエキスパート)は次のように述べた(注2)。
「複数の世代が積極的に労働市場に参加している現在、これらの調査結果が企業に貴重な洞察を提供し、各年代の従業員に共通する基盤を築くための柔軟な職場方針の重要性を強調してくれることを願っている」
これらの世代の7000人の従業員を対象とした調査では、ミレニアル世代の61%、X世代の57%が「1年以内に転職する予定だ」と回答している。一方で、同じ回答をしたZ世代の割合は32%であり、ほぼ2倍の差があった。
仕事のストレスが回答者の意向に関係している可能性がある。ミレニアル世代の従業員は、過度な仕事量や上司からの非現実的な期待をストレス要因の上位に挙げた。X世代も同様の回答をしているが、非現実的な期待より、仕事の役割や責任に関する不明確さが上位に挙げられている。
一方で、Z世代は、上司からの期待と仕事をこなすための知識不足を最も懸念している。
人材紹介事業を営むRobert Halfの最新の報告書によると、これらのストレスは求職者を求人情報から遠ざけ(注3)、応募の取り下げにつながる可能性があるという。これらの3つの世代の従業員は、仕事への興味を失う理由の上位に、「不明確または理不尽な責任」「給与に対する透明性の欠如」「採用担当者とのコミュニケーション不足」を挙げた。
燃え尽き症候群を防ぐために、採用担当者は従業員への期待を明確にし、従業員の好みを理解すべきだ(注4)。仕事と私生活を分離できる9〜17時の勤務を好む従業員もいれば、仕事と私生活が1日中混在する状況を好む従業員もいる。好みは業種や職種によって異なり、ハイブリッドスケジュールや育児支援制度、メンタルヘルスの課題に対する企業の取り組み方にも影響を与える可能性がある。
出典:Despite career optimism, Gen Z workers say they’re stressed about boss expectations(HR Dive)
注1:FlexJobs Report: Gen X, Millennials and Gen Z in the Workplace(flexJobs)
注2:73% Of Gen Z Workers More Optimistic About Career Prospects Today Compared to 2022(CISION)
注3:Opaque pay, unclear expectations drive candidates to withdraw applications(HR Dive)
注4:Employees fall into 2 working types. Knowing their preferences can prevent burnout.(HR Dive)
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