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膨らみ続ける「クラウドコスト」を最適化する3つの方法

生成AIの利用が拡大する可能性があるクラウドにおいて、企業はコストの最適化をしたいと考えている。クラウドのコストを最適化する方法を紹介する。

» 2024年04月22日 07時00分 公開
[Matt AshareCIO Dive]
CIO Dive

 多くの企業が2024年に生成AI活用を本格化すると予想されている。しかし、生成AIの学習データは大規模になるため、データを保存するためのコストを不安視する企業も多い。

 特に、生成AIの利用が拡大する可能性があるクラウドにおいて、企業はコストを抑えたいと考えている。クラウドのコストを最適化する3つの方法を紹介する。

クラウドのコストを最適化する3つの方法

 コンサルティング企業のBoston Consulting Group(BCG)が世界のビジネスリーダー600人以上を対象に実施した調査によると(注1)、経営幹部は2024年は2023年に比べて景気が回復するという見方を強めているものの、依然として警戒心は残っているという。

 BCGのロヒト・ナルギルカー氏(マネージングディレクター兼パートナー)は、「CIO Dive」に対して「生成AIは多くの興奮をもたらしたが、コストの懸念がある。これは当然だ」と語った。

 ナルギルカー氏によると、企業が予算を精査する中、CIO(最高情報責任者)は支出の最適化において戦略的な役割を担っている。企業向けのテクノロジーは企業のビジネスプロセスと製品をつなぐものだ。CIOはコスト変革のメリットを享受するための3つの主要な機会を生み出せる。

1.財務および業務データを分析して支出のペインポイントを特定し、ITソリューションをマッピングするためのツールを導入する

2.過剰に準備されたクラウドリソースなどの不要なコストを削減し、生成AIなどの効率性を高めるツールを導入する

3.ベンダーとの関係を見直し、SaaSやその他のサービスの契約をビジネスの実態に沿ったものに修正し、ライセンスの利用率を向上させる

 ナルギルカー氏はブログ記事で「テクノロジーはビジネスにおける基礎のようなものだ。ITリーダーを組織のコスト改革に初日から参加させないのは、『燃料の少ない車を運転するようなもの』だ。その場合、遠くに行くことはできない」と述べた(注2)。

クラウドの制御

 CIOはプレッシャーを感じている。企業のクラウド環境が規模と複雑さを増す中、IT幹部は、支出の管理を最も重要なクラウドの課題として挙げている。これは、クラウドマネジメントソリューションを提供するFlexeraが2024年3月18日(現地時間)に公表したレポート「クラウドの状況」に示されている(注3)。

 BCGが5年間にわたって3000以上の企業を分析した結果よると、企業はコスト管理によって、技術費だけでも最大40%削減できるという。

 「ITコストの管理を改善することで、状況にもよるが、技術支出を15〜40%削減できる」(ナルギルカー氏)

 クラウドの利用料金モデルは、IT支出を管理するための戦いにおいて「味方となることも、敵となること」もある。ハイパースケーラーは、顧客のクラウド利用を最適化するツールや階層型ストレージオプション、組み込みの割引機会を提供しているが、多くの組織はこれらの特典を活用しきれていない。

 「Amazon Web Services」(AWS)に関する15億ドル分の請求書を分析したProsperOpsによると(注4)、AWSの顧客の半数以上が2023年、コンピュートに対してオンデマンド料金を支払っていた。FinOpsのソリューションプロバイダーは、顧客がクラウドコンピューティングに費やした1ドル当たり平均して30セントを節約できると見積もっている。

 Flexeraの調査では、回答者の半数以上が「クラウドコスト最適化のフレームワークであるFinOpsへの移行は(注5)、状況を大きく変える可能性を秘めているが、継続的な取り組みがなければ効果はない」としている。

 「FinOpsの真価は、継続的なガバナンスにある。重要なのは、1回で終わるものではないということだ」(ナルギルカー氏)

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