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SDN

SDN(Software Defined Network)とは、物理的なネットワーク構成をそのままに、ソフトウェアで通信経路を制御できる機能を持ったネットワークのこと。SDNはITシステムの仮想化が進むなかでネットワークがどんどん複雑化していくのを防ぐことができる。ネットワークが複雑化する主な要因は、サーバ仮想化によってサーバ増設が簡単になったからである。仮想化技術を導入することで社内のサーバ数が飛躍的に増加する現象がいたるところで起きており、その増加スピードにネットワーク構成変更が追いつかない状況が生まれている。SDNは、この課題に対しての解決策の1つとして期待されている。

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SDNの基本機能とは?

●コントロールプレーンとデータプレーンの分離機能
SDNは、ネットワーク機器が担当する仕事のなかでネットワーク層に関する処理と、アプリケーション層に関わる処理とを分離し、経路制御に関する処理はSDNコントローラが一元的に実行できるようにしている。つまり、パケット転送だけをスイッチが担当するので、スイッチ自身が制御情報を持つ必要がなくなり、ソフトウェアによる経路制御が行えるようになる。従って、ネットワーク機器を物理的に操作しなくても、仮想化サーバの追加や削除に即応したネットワーク構成変更が迅速に、しかも自動的に可能になる。
●ネットワークに対するプログラマブルなインターフェース機能
どのような条件の場合にどう経路を設定するかは、OpenFlowのようなプログラマブルなインターフェースで定義できる。管理者としては、個々のネットワーク機器の設定や物理的配置を意識しなくてもネットワークを論理的に構成変更できる(抽象化)ことになり、管理負荷が大きく低減する。またこうした仕組みであれば、動的にネットワーク構成を変更しながら常に最適な状態に保つことができる。さらに機器故障の際の迂回経路への変更や冗長構成なども自動化できるので、業務継続や障害対応の面でも合理化できる。

SDNの導入メリットとは?

●ネットワーク管理の一元化
最も導入効果を実感できるのが「ネットワークの管理が一元化できる」という点で、期待通りの運用管理負荷の削減効果をえることができる。特に、サーバ50台以上を運用する企業で効果が実感しやすい。
●VLANを拡張できる
ネットワーク分割数が4096までに限られているVLAN技術の限界を、SDNが解消できる。SDNでは理論的には無限のネットワーク分割が可能なので、VLAN枯渇が心配されるデータセンタ業者や、同様の不安を抱える大規模システムを抱える企業、多数の関連会社へのサービス提供を行っているグループ内IT小会社などではSDN化が必須要件になろうとしている。
●ネットワークを冗長化しやすい
ネットワーク構成を柔軟に変更できる点についても効果が認められている。