IT導入完全ガイド
退職者のPCをフォーマットしてはならない、自社を守るバックアップ製品の選び方(1/4 ページ)
自社を訴訟リスクから守るバックアップ製品やアーカイブ製品にはどんな種類があるだろうか。リスクの種類や製品ごとの特性の違いから、選び方を見ていく。
まずは、企業が抱えている課題やリスクごとに、どのようなソリューションが課題解決に役立つのか考えてみよう。
個人情報保護:対象データがどこにあるかを把握して処置する
多くの中堅・中小企業にとって、2017年5月から全面施行された改正個人情報保護法への対応は喫緊の課題だといえる。これまでほとんどの中堅・中小企業は個人情報保護法の適用対象外とされてきたが、同法改正後はほんの1件でも個人情報を管理していれば、どんな規模の企業でも適用対象となる。
中堅・中小企業の中には、情報漏えい対策に無頓着だった企業も多く、またIT施策に割ける予算も大手企業ほど潤沢ではない。いかにして個人情報の漏えいを防ぐか。まずは「個人情報とは何か」をきちんと理解した上で、「自社内のどの場所にどれだけの個人情報が存在するか」を把握する必要がある。
あらかじめ従業員や顧客に関連するデータをファイルサーバやデータベースなどに集約していればさほど難しくないかもしれないが、中堅・中小企業の場合は社内のPCにこれらのデータが散在していることも多い。
「隠れた個人情報」を洗い出す作業を支援する製品やサービスが、現在さまざまなベンダーから提供されている。例えば、PC内に存在する個人情報を探索し、発見した個人情報ファイルを自動的に暗号化したり削除したりするツールだ。
そもそも、どこにどれだけ個人情報があるかが明らかでないような場合は、従業員のPC全てにこのツールを適用して状況を把握した上で、個人情報の取り扱い運用ルールを検討していく必要があるだろう。
関税法への対応:メールデータバックアップでは要件を満たさないことに注意
2012年の関税法改正によって、企業は輸出入業務においてやりとりされたメールを全て、5年間保管することが義務付けられた。この改正に対応するために、メールデータのバックアップを強化する企業も少なくないが、厳密にはバックアップでは同法が求める要件は満たせない。
関税法が求める「メール保管」とは、関税に関するやりとりが適正に行われたかどうかの「証跡」として意味のある形で残すことを義務付けたものだ。従って、やりとりされたメールは1通残らず保管しなければならない。
しかしバックアップは、単にある時点でのメールボックスの状態をコピーしたにすぎず、バックアップとバックアップの間にユーザーが生成し、削除したメールは残せない。
証跡としてメールを残すには専用の「メールアーカイブ製品」を導入する必要がある。バックアップとは異なり、メールが送受信されたタイミングでコピーを保管し、かつその内容が改ざんされていないことを保証するため、法規制対応のためのメール保管には最適だ。
メールアーカイブ製品もさまざまなベンダーから多くの製品が出ているが、構成などによって特性が異なることが多い。選定ポイントは後ほど詳しく紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT導入完全ガイド
注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
48年も愛された名作CPU「Z80」を、引退に追い込んだ“抗えない事情”
-
2
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
3
相次ぐ不正アクセス、でもセキュリティ訓練は「やりっぱなし」の悲惨な実態【企業調査】
-
4
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
5
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
6
生成AIを使いこなすエンジニアほど、自分のスキルに不安を感じる理由 1200人調査
-
7
ダークWebに流出した認証情報を即通知 ジョーシスが「悪用前」の初動対応を支援
-
8
社員の「セキュリティ訓練」、他社はどの程度やっている? 気になる隣の実施状況
-
9
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
10
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー