「ミスができない」不安業務が半減。日揮が2年前からABBYYのAI-OCRを導入したワケ

紙や画面上の文字を電子データ化するOCR(Optical Character Reader)が、AI技術を搭載することで高精度の自動化を可能とするAI-OCRへと進化を続けている。ミック経済研究所「AI活用で転換期を迎えるOCRソフトウエア・サービスの市場動向 2018年度版」によると、OCRソフトウエア・サービス市場は成長基調にあり、特に2018年度対前年比ではAI-OCRが373.6%と大幅な伸びを示し、今後さらに成長するものと予測している。

オイル&ガス分野を中心にプラントエンジニアリング事業(設計、調達、建設)をグローバルで展開する日揮株式会社では、図面に代表されるドキュメントも重要な成果物の一つである。

設計業務では、ドキュメントに記載された情報が正しいかどうかチェックする必要があり、その数は平均的なプロジェクトで数万件にも及ぶ。これまで目視で1ドキュメントずつチェックしていたが、同社ではABBYYのAI-OCR製品であるFlexiCaptureを導入し、大幅な業務効率の向上につながっているという。RPAやEDMS (Electronics Document Management System)と組み合わせることで、業務はどう変わるのか。導入と利用、それぞれの担当者に効果と留意点を聞いた。

■記事内目次

  • 膨大な数のドキュメントチェックへの限界
  • 業務時間の50%以上を削減と「ミスができない」不安の軽減を実現。
  • 導入成功の鍵は、やりたいことがすぐにできる、わかりやすいインターフェース
  • 業務の好循環を生み出したAI-OCR。広がり始める活用展開の動き

膨大な数のドキュメントチェックへの限界

-日揮ではAI-OCRを導入し、すでに安定稼働フェーズに入ったと伺いました。そもそも、どのような課題があったのでしょうか。

村上佳寿子氏(オイル&ガス統括本部 PM技術部 ドキュメントマネジメントチーム): プラント建設プロジェクトでは、設計業務の成果物として、図面などのドキュメントを後続の調達、建設業務のために作成・発行します。一つのプロジェクトでは、だいたい2万から3万程度のドキュメントが作成されるのですが、大きなプロジェクトになると10倍程度に及ぶケースもあります。

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