アナリストが警告 日本のAI活用が今のままでは“まずい”ワケ(2/2 ページ)
日本企業のAI活用がまずいワケ
次に飯塚氏は、AIシステムの利用目的について調査結果を発表した。2018年と比較してAIの利用は拡大傾向にあるが、企業はどのような目的でAIの利用を考えているのか。
AIシステムの利用目的において最も高い数値を示したのが「経営状況の把握」、次いで「働き方改革」「経営の改善」と続いた。企業は内部変革に重点を置き、顧客サービスの向上や既存サービスの改良、新サービスの企画開発といった外部変革に関する項目は次点として考える傾向にあるようだ。飯塚氏は「今は内向きのAI活用になっている。今後、外部変革に関わる活用が、AI市場をけん引する大きなファクターになるだろう」とした。
IDC Japanが国内企業におけるAIシステムの利用目的の傾向を整理したのが以下の図だ(図4)。内部変革に関わる取り組みが半数以上を占め、偏りのある状態だと分かる。「DXは内部変革だけでなく、いかに外部を巻き込んで新しいビジネスモデルを作り、それを競争優位性に結び付けるかが本意だと思う。だが、多くの国内企業の変革の範囲が内部でとどまっている。一方、国外の企業では外部変革にも積極的に手を掛けている。ここに、国内と国外でのギャップが見られる」と飯坂氏は現状を考察する。
最後に、AI市場の今後の成長予測について発表した。グローバルのAIシステム市場は2019年は358憶ドル、2022年には792憶ドルにまで拡大すると予測。国内のAIシステム市場も2023年には3578億円規模になると見ている。
ただし、このような成長曲線を描くには、企業内に閉じた内向きのAI活用だけでなく新規/既存事業やマーケティングといった外向きの活用にも広げることが重要だ。最後に飯坂氏は「AIは世界的にも拡大傾向にあり、伸びしろもある市場だ。だが、国内のAIシステムが拡大するためには、いかに外部変革へと活用を広げられるかがポイントだ」と締めた。
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