BCP見直しとIT投資予算の動向調査(2020年)/前編

感染症拡大を受けたテレワーク要請に対応できた企業は4社に1社だけだった。

 キーマンズネットは2020年5月12~24日 にわたり「BCP見直しとIT投資予算の動向調査」を実施した。全回答者122人のうち、情報システム部門は33.6%、製造・生産部門が15.6%、経営・経営企画部門が10.7%、営業・販売部門が6.6%などと続く内訳であった。

 アンケートは、感染症拡大を受け、BCPが十分に機能したかどうか、今回の経験を経て今後のIT投資がどう変化したかを軸に調査した。このうち、前編の今回は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて企業は事業継続計画(BCP)の策定通りに対応ができたのか、また策定済みのBCPやパンデミック対策で対応できなかったなどの課題はあったのかなどの企業におけるBCP対応状況を見ていく。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

パンデミック対応BCP「策定通りに対応できた」は4社に1社、約半数は「想定外」

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界規模で猛威を振るい、国内でも4月7日に緊急事態宣言が発令された。外出の自粛が要請された結果、一般生活のみならず企業活動も制限せざるを得ない状況となった。経済活動は一時停滞する非常事態となった。もともと地震や台風による災害被害例が多い日本において、企業は自然災害やテロ攻撃などの緊急事態発生時にいかに損害を最小限にし、早期復旧を可能にするかを定めたBCPを策定しているケースも少なくない。そこで今回、新型コロナウイルス感染拡大という緊急事態に際し、事業継続計画に即した対応ができた企業はどのくらいあったのかを調べたところ「おおむねBCPで策定した通りに対応できた」と回答したのは25.4%と4社に1社にとどまる結果となった(図1)。

 詳細を見ると、全体の76.3%でBCPを策定していたにもかかわらず、そのうちの約7割(全体から見ると約半数)でパンデミック対策が不十分であったりパンデミックそのものを想定できていなかったりした。半数の企業がパンデミック発生時の事業継続計画(BCP)が不十分であり、事業継続に影響が生じたことが分かる。

図1  図1 新型コロナウイルス感染症拡大に際し、事業継続計画に即した対応はできたか(N=122)

パンデミック対応BCPで足りなかったこと、反省点のまとめ

 それでは具体的にどのような課題が見つかったのだろうか。今回の調査ではフリーコメント形式で課題を尋ねてみた。

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