今すぐできる「活Excel」強化塾

画面で分かる、複数のExcelファイルのデータを1つにまとめる方法

Excelは管理の属人化やサイロ化を招きやすいと言われることもあるが、使い方次第では業務効率化の強い味方にもなり得る。本連載では今すぐ実践できる「活Excel」の手法を幾つか紹介する。

 業務効率化を掲げた業務改善が企業の重点課題となり、クラウドサービスやRPA(Robotic Process Automation)に代表される自動化ツールの利用が広がっています。

 こうした中で、Excelは時に害悪のように語られることがあります。しかし、Excelは善悪で語られるべきものではなく、適材適所で活用を考えるべきものです。ExcelからBPM(ビジネスプロセスマネジメント)製品への切り替えを推奨する組織もあるようですが、業務ツールのデファクトスタンダードであるExcelを切り離して業務を進めることは、現時点では難しいでしょう。

 Excelを支持する現場の声をかき消さずにExcelを適材適所で有効活用することで、Excelとの上手な関わり方が見つかるはずです。本連載(全5回)を通してExcelでできることを再認識し、業務改善ツールの一つとして「活Excel」の方法を紹介します。

著者紹介:三沢友治

2007年頃に「Microsoft SharePoint Server」の導入に携わり、それ以後数多くのMicrosoft製品の導入案件を担当。最近は「Microsoft 365」の導入や活用支援、さらにはMicrosoft 365の機能を活用したカスタマイズ開発の指揮も担う。ミドルウェアのバージョンアップにおけるカスタム機能の互換性維持に苦慮した経験から、継続開発が続けられるシステム環境としてMicrosoft製品群に期待を寄せる。2017年には「Microsoft MVP Award」を受賞。

何でも「脱Excel」ではなく、適材適所で考える「活Excel」

 Excelを用いてデータを扱う際、「共通フォーマットが変更されて形式や計算式が合わなくなった」「部門・部署やプロジェクトごとで独自のフォーマットを使っていて、データをまとめづらい」といった経験はありませんか。せっかく有益なデータが集まっても、取りまとめや集計に時間がかかっては知りたい情報をタイムリーに共有できません。

 これらの問題を回避するために、Excelの代わりとしてBPMなどの代替ツールを利用する手も考えられます。しかし、新しいツールの導入には予算取りが必要で、従業員のリテラシーギャップが現場への浸透を阻む原因になることもあります。「小さな単位で情報を取りまとめたい」「組織やプロジェクトのメンバー全員がいつでも手軽に情報を確認し合えるようにしたい」といった場合には、Excelの利用が適しています。

図 1 Excelによる情報の取りまとめの例(出典:筆者によるキャプチャー画像)

システムからエクスポートした複数のExcelデータを統合したい

 Excelには複数のファイルを結合してデータを集約する機能があります。ここからは、実際に画面を見ながら複数のExcelファイルにまたがったデータを1つのファイルに集約する方法を見ていきましょう。

 ここでは、管理体系が異なる社員とパート社員の情報の取りまとめを例に、データのまとめ方を説明します。

サンプル課題

人事システムで管理されている従業員の情報と、パート社員用人事システム(以下、パート社員システム)で管理されているパート社員の情報をそれぞれのシステムからExcelファイル形式で抽出し、組織別一覧として1つのExcelファイルにまとめたい。

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