出光興産の「ADFS→Azure AD」移行奮闘記

MicrosoftはADFSからAzure ADへの移行を促すが、移行にはさまざまなハードルがあるようだ。出光興産の事例を基に、移行のつまづきやすいポイントを整理した。

 MicrosoftはSSO(シングルサインオン)実現の手段として「Active Directory フェデレーションサービス」(ADFS)を提供してきたが、セキュリティ対策や事業継続性の観点から「Azure Active Directory」(Azure AD)を用いた認証方式への移行を促す。同社によれば2014年から移行が始まり、2022年時点で世界の80%の顧客企業がADFSを使用せず「Microsoft 365」を利用しているという。同社の兒玉雄介氏(Identity Engineering division Principal Product Manager)は「大半はADFS以外の方法を提案し、移行も進んでいるが、残る20%の顧客はユーザーへの影響を考えると移行しにくい」と述べる。

 ADFSからの脱却にはどのような障害があるのだろうか。出光興産(以下、出光)の移行事例を基に紹介する。

困難が多いADFS移行 出光はどう成し遂げた?

 ADFSを廃止するには、パスワードハッシュ同期の有効化やADFSに依存しているサービスの移行、認証の切り替えといった手順を段階的に踏まなければならない。特にサービス移行は、アプリケーションで使用する証明書の発行変換ルールがAzure ADで実装可能かどうかの確認や、アクセス制御の移行、ADFSデバイス登録サービスの移行先の選定などやるべき作業が多い。20%の企業が二の足を踏む原因はこの煩雑さにありそうだ。

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阿久津良和
阿久津良和

阿久津良和([Cactus] http://www.cactus.ne.jp/ )

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