病院は最も「もうかる」攻撃先 日本は米国の失敗をなぞっていないか

医療機関に対するサイバー攻撃が日本においても目立ってきた。これから事態はどう変化していくのだろうか。それを知るには医療情報の共通プラットフォーム化をほぼ完了した米国がどのような状況にあるのかが参考になる。

 医療機関へのサイバー攻撃は耐えがたい被害をもたらす。国内では大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)が2022年10月にランサムウェア攻撃を受けたことが耳目を集めた。電子カルテにアクセスできなくなったことはもちろん、院内システムのデータが暗号化されてしまった。この事例では復旧まで2カ月を要した。

 一般に医療機関が攻撃されると、高額な身代金を要求されたり、医療が停滞して医療法人の経営基盤が揺らいだり、患者に負担がかかったりする。さらに盗み出された患者の個人情報をばらまかれたり、患者への嫌がらせが起きたりもする。

 これから医療機関へのサイバー攻撃はどのように変化していくのだろうか。それを知るには世界で最も医療機関への攻撃が激しい米国の状況が参考になる。米国では医療情報の共通プラットフォーム化がほぼ完了しており、これが犯罪者にとって都合のよい足場になっている。マイナンバーを利用して似たような方向を目指す日本にとっても人ごとではない話だ。

全人口を超える個人情報の漏えいが発生

 米国では医療機関の情報漏えいが頻発している。米連邦政府の記録では(注1)、2010年から2022年までに3億8500万件の患者記録が流出した。米国の人口を超えているのは、患者記録が複数回の漏えいで重複カウントされている可能性があるためだという。

印刷する
SNSでシェア

Cybersecurity Dive

米国でビジネスジャーナリズムに特化した記事を掲載するIndustry Diveの、セキュリティ系連載「Cybersecurity Dive」の記事一覧です。

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

関連記事

こんなメディアも見られています

キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

無料会員登録
最新情報をいち早くチェック!

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます(メディアごとに文章は変更)

いますぐ無料会員登録

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9

キーマンズネット SNS

X @Keymansをフォロー

インフォメーション

キーマンズネットをフォロー