「日本型ERP」のスパゲッティー化はなぜ起きたのか?

本連載では、ワークスアプリケーションズがERPの歴史や分類、選定ポイント、生成AIを含む最新の技術動向などを多面的にお伝えしています。第2回は、ERP登場の歴史や、普及に伴い日本企業が直面した課題について解説します。

迫る2027年 ERPの未来をどう見極めるか

SAP ERPのサポートが最長でも2027年末に終了する「Xデー」が迫っている。国産ERPを25年以上にわたり提供してきたワークスアプリケーションズが、「Xデー」以降の未来を考えるための情報を届ける。

 国内2000社以上が導入しているといわれるSAP ERPのサポートが、最長でも2027年末に終了する「Xデー」が迫っており、導入企業は自社ERPのグランドデザインの再設計が求められています。

 本連載では、ワークスアプリケーションズがERPの歴史や分類、選定ポイント、生成AIを含む最新の技術動向などを多面的にお伝えします。第二回では、ERPがどのように登場し、発展してきたのかという歴史と、ERPの普及で日本企業が直面した課題について解説します。

ERPが登場した背景と「R/1」が与えた影響

 まず、ERPが登場した背景と、世界初のERPシステム「SAP R/1」(以下、R/1)が企業に与えた影響について解説します。

1. 商用メインフレームによる業務システムの登場

 ERPがなぜ生まれたのか、その背景には企業のコンピューターシステム導入が進んだ1960年代以降の動きがあります。当時、企業はメインフレームと呼ばれる大型コンピューターを導入し、大量のデータを高速かつ正確に処理できるようになりました。

 会計や購買管理、在庫管理、生産管理といった基幹業務で部門ごとに業務効率化を目指し、徐々にそれぞれの部門がシステムを構築していきました。このような段階的な導入は、当初は各部門の業務効率を向上させることに一定の成果をもたらす一方で、それぞれが独立したシステムとなってしまうという弊害を生みました。

 この結果、異なるシステム間でデータの自動連携ができず再入力が必要になったり、データの管理体系が異なることで情報を一元管理できなくなったりするなどで、企業全体の収益を正確に把握することが難しいという問題も発生しました。

2. SAPによる世界初のERPシステム「R/1」のリリース

 メインフレームの個別システム運用で直面した課題に対処するために、企業は統合的なシステムを求めるようになりました。SAPは1973年、こうしたニーズに応えてメインフレームで動作する世界初のERPシステムR/1をリリースしました。

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迫る2027年 ERPの未来をどう見極めるか

「SAP ERP 6.0」のサポートが最長でも2027年末に終了する「Xデー」が迫っている。国産ERPを25年以上にわたり提供してきたワークスアプリケーションズが、「Xデー」以降の未来を考えるための情報を届ける。

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