Microsoftが対処してもOutlookの「ゼロクリック攻撃」が止まらない理由

Microsoft Outlookを狙うゼロクリック攻撃は対策される度に進化している。初期のゼロクリック攻撃には対処法があるものの、次第に状況が不利になってきた。

 「Microsoft Outlook」を狙うサイバー攻撃「ゼロクリック攻撃」にユーザーは押され気味だ。

 送られてきた電子メール(メール)をプレビューしただけで攻撃が通ってしまう。Microsoftではすでに対策済みだが、依然として危険性が高いという。なぜだろうか。

Outlookへの「ゼロクリック攻撃」はなぜ危険なのか

 Check Point Softwareのジョン・マカリオ氏(グローバル・マーケティング部長)によれば、ユーザーが何もしなくてもOutlookクライアントを攻撃する手法「ゼロクリック攻撃」の原型が見つかったのは2022年だ。

 Microsoftが対処を発表したのは2023年3月になってからだ。Outlookでリンクをクリックしたり、返信したり、メールを開いたりする必要がなく、Outlookがメールを受信するだけで攻撃された事例を確認して、「CVE-2023-23397」というCVE(共通脆弱《ぜいじゃく》性識別子)番号が与えられた。ユーザーが何も操作しなくても、攻撃者はWindowsの認証プロトコルの一つNTLM(New Technology LAN Manager)のハッシュを盗むことができる。

 この攻撃がまずいのは、メールセキュリティソリューションを導入していても防ぐことが難しかったからだ。このようなソリューションはエンドユーザーがメールにアクセスする前にメールを修復したり、隔離したりする。だが、ユーザーが何もしなくても攻撃が通るのであれば対処しにくい。Microsoftはこの脆弱性に対してパッチを提供しているため、現在は対処が容易だ。

 だが、ゼロクリック攻撃がこれで終わることはなかった。

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