「導入後の評価軸がない」生成AI導入決裁者が答えた、手探りで進める生成AI活用の実態
Ragateは情報システム部とDX推進室の意思決定関与者505人を対象とした調査結果を公表した。生成AI導入に関する懸念点や今後の予算動向を解析し、意思決定者が取るべき対応を述べた。
生成AI導入支援やシステム開発、運用までをサポートするRagateは情報システム部およびDX推進室で生成AI導入の意思決定に関与する505人を対象とした調査結果を公表した。
生成AIの導入検討が進む中、決裁や選定に携わる部署が直面する論点を整理し、課題の所在と投資計画の方向性を明らかにした。導入初期の迷いや業務適用の現実、管理上の留意点など、情シスやDX担当者が導入に際して頭を悩ます課題が鮮明になった。
AI導入で直面する課題に決定者が取るべき3点の対応とは
出力内容の正確性、いわゆるハルシネーションに関する不安が50.3%と最も大きな論点であり、業務利用に耐えうる信頼性の確保が求められている。情報漏えいや不正利用への懸念も48.8%と高く、社内外のデータ取り扱いを巡る統制が必要だ。著作権やコンプライアンスへの懸念は39.1%で、法務面における制度理解と運用整備の遅れが導入速度に影響している。
活用が進む業務領域は、情報収集や分析、システム開発支援、社内問い合わせ対応が中心だ。意思決定に必要な資料作成や市場把握の効率化、開発工程における生産性向上、定型的な質問対応の省力化に高い価値がある。文章作成や議事録整理、翻訳といった補助的用途の需要も多い。
予算および投資計画は、拡張を見込む回答が61.1%と多数を占めた。段階的な増額を志向する層と積極的な拡張を志向する層が重なり、継続的な投資姿勢が示唆される。縮小や撤退を想定する回答は0.7%と極めて少なく、効果測定を重ねつつ活用範囲を広げる判断が主流だ。現状維持を選ぶ層も22.9%と一定数存在し、検証を重ねる慎重な運用も併存している。
利用中のツールにおいては、対話型生成AIや業務スイートと連動するサービスが中心だ。サービス別上位では、「OpenAI ChatGPT」が57.9%、「Microsoft 365 Copilot」が53.5%、「Google Gemini」が46.7%となった。既存環境との親和性が高い製品が選好され、日常業務に組み込みやすい点が評価されている。複数ツールの併用も見られ、用途別に使い分ける運用が進展している。
調査結果を踏まえRagateは、意思決定者が取るべき3点の対応を示している。第一に、情報管理と利用範囲を定義するガイドラインの整備だ。第二には、現場での活用力を高めるスキル向上施策の実施を挙げている。第三に、効果を測る評価軸が重要としている。これらを通じ、組織内での定着と持続的な活用を図る姿勢が求められる。
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