メールセキュリティ対策状況に関する調査(2026年)/前編)

PPAPをやめた後、何が起きた? メール対策調査で見えた企業の迷い

不審メールは従来のような明らかに不自然な文面ではなく、社内連絡や取引先とのやりとりに紛れ込むようになっている。企業では迷惑メール対策ソリューションの導入が進む一方、脱PPAPや従業員からの申告対応など、運用面の課題も残る。本稿では、145件の回答からメールセキュリティ対策の実態を読み解く。

 H&Iグローバルリサーチが2026年1月に発表した「メールセキュリティの日本市場(~2035年までの市場規模)」によると、日本の電子メールセキュリティ市場は2025年の0.256億米ドルから2035年までに0.784億米ドルへ成長し、2025年~2035年の年平均成長率は11.82%と予測されている。テレワークの定着や規制対応の強化を背景に、企業にとってメールセキュリティは引き続き重要な投資領域だ。

 一方で、対策製品を導入すれば問題が解決するわけではない。PPAP(ZIPファイルとそのパスワードを別のメールで送る手法)の禁止・制限やファイル送付手段の見直し、不審メールの検知、従業員からの申告対応など、現場では「何を入れるか」よりも「どう運用に落とし込むか」が問われている。本稿では、キーマンズネットが実施した「メールセキュリティに関するアンケート 2026年」(実施期間:2026年5月25日~6月12日、回答件数:145件)を基に、企業におけるメールセキュリティ対策の導入状況と、運用面で見えてきた課題を取り上げる。

製品は入れた、でも止め切れない

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