「AIに聞いて」で本当に問い合わせは減るのか SmartHRの事例に見る人事労務の導線設計

人事・労務の現場では、規定や手続きに関する日常的な問い合わせが管理部門や現場責任者に集中しやすい。SmartHRのAI活用例は、この負荷をどこまで分散できるかを示す事例と言える。

 業務効率化の余地は、目立つ基幹業務だけにあるわけではない。社内規定や各種手続きに関する問い合わせや申請方法の確認、現場責任者を介した情報伝達といった日常業務にも、対応負荷が積み重なる領域がある。SmartHRの調査によると、労務担当者が受ける問い合わせのうち計88%が「マニュアルや規定を見れば分かる」内容だったという。

 だが、「見れば分かる」はずの情報があっても、問い合わせはなくならない。従業員はなぜ自分で確認できず、人事や現場責任者に聞くのか。SmartHRやコスモ石油販売、俺の株式会社の事例から、問い合わせ対応を減らすために見直すべきポイントを読み解く。

「まずは人に聞く」を変えるには何が必要か

 事例を見る上でまず押さえたいのは、問い合わせ対応の負荷が人事部門の中だけで完結するとは限らない点だ。

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