中小企業経営者「AIエージェントに関心がある」87%、なのに導入進まない理由
中小企業ではなかなか導入が進まない「AIエージェント」。経営者の87%は関心を持っている一方で、その推進にはさまざまな壁が存在している。
中小企業においても「AIエージェント」への需要は高まる一方、専門人材の不足やブラックボックス化への懸念など多くの課題が存在している。YAYは、中小企業の経営者1015人を対象に、生成AI活用実態とAIエージェント需要の調査を実施した。
87%がAIエージェントでの意思決定補佐に関心 一方で導入を妨げる壁も
生成AIや自律型AIへの企業の対応状況は、「情報収集・学習中」が33.7%、「一部の社員・業務で試験的に活用している」が25.6%、「特に対応していない(様子見)」が18.3%だった。「業務プロセスに組み込み、組織的に活用している」は13.7%、「経営判断や戦略立案にまで活用している」は8.7%だった。
経営者への確認や意思決定待ちによって社内業務が停滞すると感じるかとの設問では、「よくある」が23.2%、「たまにある」が51.9%となった。AIに担わせたい役割は「メールや資料の文章下書き・添削」が55.4%、「情報の検索・リサーチの効率化」が54.1%、「長い会議録やドキュメントの要約」が47.3%だった。「多言語への翻訳」は25.9%、「壁打ち相手としてのアイデア出し」は23.3%だった。
経営者の思考・判断基準を学び、経営者の不在時にも経営の意思決定を支えるAIエージェントへの関心は、「非常に関心がある」が37.9%、「やや関心がある」が49.1%で、合計87%だった。関心を示した層に活用目的を聞くと、「社員が経営者の判断基準を参照できるようにする」が63.7%、「自分自身の経営戦略や意思決定の壁打ち相手」が46.6%、「自分の不在時や多忙時に、現場の相談窓口とするため」が35.9%だった。
判断基準を学習したAIに望む役割としては、「複数プロジェクトの矛盾や抜け漏れを自律的に検知・報告」が51.0%だった。「自分が参加できない場面での方針共有・意思決定補助」は45.2%、「自社の文脈・歴史を踏まえた判断・提案」は39.0%、「過去の判断・経緯を記憶して一貫性を保つ」は31.7%だった。
導入・定着の壁に関しては「経営陣の思考や価値観を言語化・構造化するのが難しい」が47.3%で最多だった。「AIに学習させるための自社データや情報の整理不足」は39.4%、「AIを使いこなせる人材が社内にいない」は37.0%、「AIの出力結果に対する責任の所在が曖昧になる懸念」は32.2%だった。
信頼して活用する条件については、「機密情報や経営データが外部に漏れないセキュリティ環境」が45.2%、「一般的なデータではなく、自社の歴史や文脈を深く理解していること」が43.6%、「回答までの思考プロセスがブラックボックス化せず、説明可能であること」が36.8%だった。「日々のフィードバックで成長・修正できること」は30.3%、「AIの導入実績や、他社での成功事例が豊富にあること」は18.4%だった。
外部パートナー(専門家)に求める支援は「散在する社内情報の整理と、AIに適した構造への組み換え」が46.1%、「ツール導入後もプロジェクトに並走し、人とAIの連携を定着させる支援」が43.0%、「経営者の思考や価値観の言語化・構造化のサポート」が37.4%だった。
AIエージェントが経営判断や情報整理を支える体制が整った際、経営者が時間を使いたい業務は「重要顧客・パートナーとの関係構築」が40.5%、「組織文化・人材育成への関与」が38.1%、「ビジョン・経営戦略の深化」が37.3%だった。「新規事業・新市場への挑戦」は34.6%だった。
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