2010年、ファシリティや運用サービスなどを合わせた金額が3139億円であったラックハウジング市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2010年のラックハウジング市場は、ファシリティや運用サービスなどを合わせた合計金額が3139億円であった。首都圏を中心にデータセンタ施設が急増したことで、首都圏でもユーザー優位の状況となり、価格設定が重要なポイントとなっている。新設センタでは高効率タイプの空調などの設備が積極的に取り入れられており、新設センタでも低価格でサービスを提供している事業者が増加している。また、運用部分でのコスト効率化も運用の自動化によって進められている。
2010年の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーが500億円で15.9%を獲得した。それに続く2〜4位のベンダーも含めコンピュータベンダー系事業者を中心に上位シェアを占めている。
2015年の市場規模は3889億円と推定されている。ファシリティ売上に比例する形でインフラ運用(基本運用)サービスも増加していくが、運用の自動化・効率化がより進められることでサービス市場の価格は低減していくとみられる。ミドルウェア/システム運用(プロフェッショナル運用)については仮想サーバの利用ユーザーが増加することでの運用工程の複雑化、アプリケーション運用のアウトソーシング化が進むため、ファシリティ売り上げに比べ高い成長率で推移すると予測されている。
なお、本調査の市場見込・予測では、東日本大地震による影響は織り込まれていない点に注意されたい。
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