ストレージシステムの柔軟性や拡張性を求めるキャリアやプロバイダーに根強く支持される「ストレージ仮想化ソフトウェア」市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2011年度のストレージ仮想化市場は、前年対比38.6%増の9億7000万円が見込まれる。
サーバ統合や集約化を終えたユーザーや、大規模なストレージを運用するユーザーにおいて、ストレージの仮想化が積極的に検討される。
しかし、ストレージ本体の高機能化によって、仮想化技術が組み込まれたストレージ一体型や、簡易導入が可能なアプライアンス型が先行し、ソフトウェア型に関してはハードウェアに依存せず、システムの柔軟性や拡張性を重視する一部のユーザーによる導入にとどまる。ただし、ストレージシステムの柔軟性や拡張性を求めるキャリアやサービスプロバイダーには底堅い需要がある。
2011年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーが41.2%、2位のベンダーが30.9%を獲得するとみられる。両社ともに豊富なストレージの導入実績を強みにしてストレージ仮想化を既存ユーザーを中心に展開しており、ソフトウェア型以外にもユーザーニーズに応じて、ストレージ一体型やアプライアンス型も提供できる点が強みとなった。
中小企業から大企業まで全世界で2万以上のデータセンター、オフィスで導入実績がある3位のベンダーは12.4%の獲得が見込まれる。ソフトウェア型を展開することでストレージベンダーにはない柔軟性と拡張性を訴求する。
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