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不満の声にベンダーはどう応える? グループウェアお役立ち機能IT導入完全ガイド(4/4 ページ)

» 2014年06月16日 10時00分 公開
[小池晃臣タマク]
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「○×表」だけで比べない

 家電量販店などでよく見られる、性能や機能を比較するための「○×表」は、企業システムのセールスでも使われることが多い。一見すると各ベンダーの違いが一目瞭然に思えるが、この○×表だけを比較基準にすることは危険だ。

 ある機能について2つのベンダーの製品ともに「◯」だったとしても、その意味するところやレベルに決定的な違いがあることが多いからだ。単純に◯か×かではなく、機能の深さや他の機能との連携など、◯×では表せないところまでをきちんと比較する必要がある。まずは、自社の業務を良く理解して、自分たちが何を必要としているのかをちゃんと見つめなおしたい。

クラウドベンダーとしての信頼性に注目する

 大切な自社の業務データやアプリケーションの管理をクラウドベンダーに任せるのだから、企業としてのベンダーの信頼性をきちんと見極めるようにしたい。たとえ導入担当者が退職したとしても、その後も多くの社員が使い続けるだけに、将来にわたってずっとサービスを提供し続けられるベンダーを選ぶべきだろう。

 その際、ベンダーの規模が大きければ安心だとはいえない。大企業の場合も、不採算事業となれば切り捨てるのはよくあることだからだ。

 また、データの取り扱い方法についても、ベンダーによって意外と異なる点も忘れないようにすべきだ。例えば、データの内容をスキャンすることを利用規約に書いているベンダーがある一方で、預かるデータの内容を見ることはなくその内容に対しても一切の権利を主張しないことを記載しているベンダーもある。なので、自社ではデータの扱いについてどこまで受けいれられるのかどうかしっかりと判断するべきだ。

クラウド基盤としての信頼性に注目する

 前の項目と大きく関連するが、なるべく業務を止めないためにも、どの程度のサービスレベルが保証されているのかをはじめ、データセンターがどこにあるのかなどクラウド基盤として信頼性についても判断基準とするようにしたい。

 1つの指標としては、都市銀行や官公庁といった特にサービスの信頼性や安全性に厳しい組織が導入しているかどうかを見ておきたい。また、実際のサービス稼働実績の確認などが可能なサービスを選びたいが、そのサービス稼働実績は基盤レベルなのかアプリケーションレベルなのかによっても違いがあるので注意が必要だ。

 実際にサーバそのものが稼働していても、アプリケーションだけが停止してしまうということも考えられるため、サービス稼働実績のレベルもしっかり確認しよう。

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