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不満の声にベンダーはどう応える? グループウェアお役立ち機能IT導入完全ガイド(1/4 ページ)

グループウェア導入企業にアンケート調査した結果、満足度合いは高いものの不満の声もちらほら。グループウェア利用者が抱いている5つの不満をベンダーにぶつけた。

» 2014年06月16日 10時00分 公開
[小池晃臣タマク]

 多くの企業で導入が進むグループウェアは、従業員同士のコミュニケーションやコラボレーションを支えるビジネス基盤として今や欠かせない存在だ。多くのビジネスパーソンが利用するグループウェアに関して、導入企業を対象にアンケート調査を実施したところ、満足度合いは高いものの少なからず不満の声も寄せられた。

 今回の特集では、グループウェア利用者が抱く5つの不満を取り上げ、不満を解消するために実装されたクラウドグループウェアの最新機能について実際に提供ベンダーにヒアリングを実施した。その結果をお届けしよう。

5つの不満にベンダーが応える、グループウェアお役立ち機能

 キーマンズネット編集部がグループウェアの導入企業に対して行ったアンケートには、さまざまな不満の声が寄せられた。アンケートには特定のベンダー名やソフトウェア名は書かれていないが、あらゆる部門の社員が日々使い続けるアプリケーションなだけに内容は多岐にわたる。不満の中から特に目立ったもの、多くの企業に共通すると思われる5つの声をピックアップしてみよう。

不満1:機能はたくさんあるはずなのに現場ではほとんど使わせてもらえない

 こうした声が寄せられた理由としては、情報システム担当者のリソースが不足し、グループウェアまで十分に管理しきれていないことが考えられる。なるべく管理の手間を省くために、最小限の機能に絞った状態で現場に使ってもらっている状況で、とりわけ情報システム担当者の数が少ない中堅・中小企業であればこの傾向が強まるはずだ。

 しかし、最近のクラウド型のグループウェアには、会議室やチャットなど機能ごとに管理者権限をユーザー部門へと委任できる機能を備えるものがある。例えば、部門単位で行う備品購入のような機能まで全てを情報システム部門で一括管理したのでは大きな負担となるが、権限を各部門の担当者や部門長に移譲することで現場による分散管理体制へと移行できる。移譲する権限の範囲やレベル(自分の部門だけか他の部門も含むか、どの設定までが行えるかなど)の設定も可能だ。

権限移譲できる機能権限移譲できる機能 図1 権限移譲できる機能<その1>、図1 権限移譲できる機能<その2>(出典:ネオジャパン)

 情報システム担当者は、一般的にユーザー部門のITスキルをどうしても低く見てしまう傾向にある。しかし、最近の多くのクラウド型のグループウェアはFacebookやTwitterなどコンシューマ向けサービスの使い勝手を積極的に取り入れるなど、誰でも直感的に使いこなせるよう工夫されている。

 加えて、自社のグループウェアの使い方について、自ら積極的に情報を収集するような社員も増えている状況だ。ビジネスを知る現場が使いこなしてこそのグループウェアなだけに、セキュリティなど最低限維持しなければならない領域は維持しながらも、もっとエンドユーザーを信頼し、安全と思われる機能については進んで管理権限を譲っていくという運用が求められるだろう。

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