データセンターは「ハウジング」と「ホスティング」を2大サービスにして発展してきた。これに加え現在では、プライベートクラウドの基盤として利用したいというユーザーニーズに応え、柔軟なリソース増減に対応できる「クラウドプラットフォーム」を提供するようになった。
一般的なパブリッククラウドはインターネットでの利用が基本で、イントラネットとの組み合わせが難しく、高コストになりがちな側面があり、遠隔地のデータセンター間でのDR(災害対策)システム構築も難しい。
図3の場合は自社の閉域網とインターネットとを使い分け、イントラネットを合理的に構築、運用できると同時に、自社の各地域のデータセンターとの間でのバックアップをメニュー化し、低コスト、短期間でのイントラネット接続の業務システム構築やバックアップシステムの構築を可能にした。
サーバなどのリソースは業者側が所有するものを共同利用する他、ホスティングサービスと同様にユーザー企業専用機器を、一般的なホスティングサービスよりも短時間で、しかもWeb管理画面から直接オンデマンドでプロビジョニングができる。プライベートクラウド構築、運用の基盤として使いやすい仕組みといえる。
また、パブリッククラウドが既に普及し、利点も多いことから、データセンター業者側からパブリッククラウドとの連携サービスが提供されるようになった。運用管理や保守から料金支払いまでをパッケージしたものもある。また、データセンターからパブリッククラウド側の専用線への直接接続も可能になり、セキュリティ面、通信品質面、管理負荷の面でもより合理的になる場合があるだろう。
データセンター側で行う運用管理サービスがユーザー企業のシステムの運用管理を肩代わりする「マネジメントサービス」を提供する業者も多い。図4のように障害一時切り分けや復旧支援、改善提案まで行い、時にはユーザー企業側にあるシステムも含めた監視までもカバーする場合がある。
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