2014年度は前年度比23%増の7749億円の国内クラウド市場。2019年度には2兆円ほどの成長が予測される。シェア情報を紹介する。
MM総研の調べによれば、2014年度の国内のクラウド市場は、前年度比23.8%増の7749億円であった。
クラウドのコストメリットや信頼性の向上などを背景に、ユーザーの新規ビジネス展開での積極的なクラウド活用や、社内の既存システムのクラウド移行が加速する結果、2019年度までの年平均成長率は21.7%となり、2015年度は9696億円、2019年度には2兆円を超える市場に成長すると予測されている。
パブリッククラウドのPaaS(Platform as a Service)/IaaS(Infrastructure as a Service)を基盤として活用している法人ユーザーが利用するサービスの、ベンダー別の市場占有率(ユーザー数ベース)を見ると、1位のベンダーが41.4%と最も多く年々増加傾向にある。2位は前年調査時より10ポイント以上利用率を高め18.7%、3位が12.7%で、4位は10.8%、5位が9.2%であった。海外勢が上位3社を占める結果となった。
クラウドを利用しない理由として、運用/移行コストや情報漏えいに対する不安が上位に挙げられていて、クラウド事業者はセキュリティ面を含め、クラウドの利点を積極的に示して利用障壁を緩和していく必要があると分析されている。また、クラウド事業者間の競争が激化する中、パブリッククラウドを中心にスケールメリットを生かす海外ベンダーの存在感が増しており、低価格化や機能進化に追随することが難しい国内ベンダーは一層の差別化が必至になると分析されている。
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