キーマンズネット会員1083人を対象に、企業におけるIT投資状況を調査した。IT部門に対し、2016年度のIT投資状況を聞いた。
キーマンズネットは2015年11月19日〜30日にわたり、「企業におけるIT投資状況」に関するアンケートを実施した。全回答者数1083人のうち、情報システム部門(導入・検討や運用に関わる立場)の担当者は約43%、一般部門で導入・検討に関わる立場の担当者が約15%、一般部門のユーザーが約42%という内訳となった。
IT部門編では、2016年度のIT投資について、2014年に実施した同調査結果と比較して、企業の意識がどのように変化してきたのかを分析する。全体的に抑制傾向にあった2015年度に対して、2016年度はやや回復傾向にあるようだ。
なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
今後1年間で新しい製品やサービスを導入する予定があるかどうかについて尋ねたところ、半数以上(54.9%)の回答者が「ある」と答えた(図1-1)。この数字は約1年前(2015年1月)に実施した調査結果(42.3%)から12.6ポイントの増加だ。2016年のIT投資は回復傾向にあるようだ。
さらに、どのようなサービスを導入予定かを複数回答で尋ねたところ、「サーバ・ストレージ関連製品・サービス」が52.8%、「PC・モバイル関連製品」が47.5%、「セキュリティ関連製品・サービス」が38.2%となった。この上位3種は、企業規模・種別を問わず、高い投資意欲が見える。
2016年度の年間予算は、2015年度よりも「増加する予定」と答えた企業が18.3%となり、2015年度の調査結果(11.9%)から6.4ポイントの増加となった(図1-2)。また、2015年度と「同程度」という回答は60.6%(前年65.8%)、「減少」という回答は21.1(前年22.3%)という結果となった。
投資を抑制していた2015年に対して、2016年は投資を回復しようとする企業が増えたことが分かる。後段でも分析するが、IT予算の増減率が2015年度と比べて「10%以上の減少」と答えた回答者が40.2%と、2015年度結果の45.6%から5.4ポイント減少した。
なお、IT投資・導入に関する課題をフリーワードで尋ねたところ、「セキュリティ強化」や「コスト削減」を挙げる声が依然として多い一方で、企業規模・種別によらず「人材育成・不足」を懸念する回答も多く見られた。
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