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「明日、うちのサービスがTVで紹介される」――その時、Webサーバは……ANAインターコンチネンタルホテル東京の場合(1/2 ページ)

せっかく他部門がTVで自社サービスを紹介するチャンスを獲得したのに、放映直後にWebサーバがダウンして機会損失。そんなムダを起こさないために、Webサービス企業じゃなくても手を回しておきたいことがある。

» 2016年09月08日 10時00分 公開
[白谷輝英]

 テレビ番組で自社のサービスや製品が紹介されることは、本来なら大チャンスだ。しかし、視聴者がWebサイトに殺到し、サーバが負担に耐えきれずダウンしてしまうと多くの機会損失が生まれてしまう。さらにWebサイトが表示できないことにより、企業のイメージダウンをもたらす危険性すらある。

 今回紹介するのは、Webサーバを見直したホテルの事例だ。アクセスが集中しても耐えられる環境を築いたことで、テレビ番組への露出というビッグチャンスを集客力アップにつなげた。

広報担当者の努力も、サーバダウンで水の泡に

 「ANAインターコンチネンタルホテル東京」は、港区赤坂の六本木アークヒルズ内に立地するホテルだ。スイートを含む全844室のゲストルームの他、フレンチレストラン「ピエール・ガニェール」をはじめとする11のレストランやバー、宴会場なども持ち、多様なサービスを展開する。

 従来、同ホテルでは社外のレンタルサーバを利用して自社Webサイトを公開していた。当時は、Webサーバとメールサーバが「同居」しており、さらに他社も同じサーバに相乗りするタイプを利用していたという。

 Webサーバの課題が深刻化したのは2012年ごろのこと。テレビ番組でレストランやビュッフェなどが取り上げられる際、アクセスが殺到してサーバが落ちるケースが目立つようになった。広報担当者が努力してテレビ番組に取り上げられたのに、視聴者にWebを見てもらえないという状況が何度も重なり、強い危機感を感じたのだという。

 そこでブランドマーケティング支配人の大島一浩氏と、サーバやIT機器などのハードウェア関係を担当するエリアITマネージャーの新井健二郎氏が中心となって、Webサーバの見直しを進めた。

スマホユーザーが増えた時期から、Webサイトへのアクセスが急増

 「Webサーバのダウンは、2012年くらいから目につくようになりました。当時は、スマートフォン(スマホ)のユーザーが増えた時期。テレビ番組で当ホテルが取り上げられると、スマホユーザーを中心に、ほんの数分でたくさんのアクセスが集中するようになったのです。

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