最後に、各種のデータ活用支援ツール類の導入状況を聞いた(図3)。「導入済み」の割合が他のツールに比べて抜きん出ていたのが「オンプレミス・ローカルで利用するBIツール」で20.9%だった。
また、「導入検討中」については、「統計学や数学を駆使した専門的な分析・解析ツール(8.2%)」が他のツールに比べて高めだ。「導入済み」と「導入検討中」を合わせた割合を見ても、「オンプレミス・ローカルで利用するBIツール(26.5%)」が他のツールの2倍以上となっているが、「導入検討中」だけを見ると「オンプレミス・ローカルで利用するBIツール(5.6%)」も「クラウドBIサービス(5.6%)」と並んでおり、ニーズは高くないようだ。
セルフサービスBIやクラウドBIツールなどが注目されているが、前述の結果と併せると、現段階では「データ分析部署を整備し、本格的、専門的な分析・解析ツールを導入して、専門家がより高度な分析・解析を行う」というアプローチへの支持が高いことが分かる。
「企業におけるデータ活用の状況」について、前編では7割以上が業務で何らかのデータを利活用する立場にありながら、その内の5割以上が必要なデータを必要なタイミングで利用できていないこと、必要なデータを必要なタイミングで自由に利用できておらず、その要因の1つとして、情報システム部門が提案する環境とユーザー部門が求める環境の間にギャップがあることなどが明らかになった。
後編では、回答者らは、オープンデータなどの外部データの活用意向が高く、組織体制としては専門性の高い独立した部門によるデータ活用を希望していること、セルフサービスBIのような部門担当者自身でのデータ活用環境については興味はあるが具体的な導入予定が定まっていないことなどが明らかになった。
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