新ブランドによる直近の製品ロードマップは下図の通り。第1弾として近々提供されるのは「GUARDIANWALL Mailファミリー」の4製品である。
「Mailファミリー」からの提供となる理由を、基盤・セキュリティソリューション企画センター技術開発部の神野成司部長はこう説明する。「情報セキュリティの脅威として社会的に影響が大きいのは標的型攻撃による情報流出、ランサムウェアによる被害、内部不正による情報漏えいとそれに伴う業務停止。これがIPAの情報セキュリティ10大脅威の1位、2位、5位に挙げられている。
また悪意のないヒューマンエラー(メール誤送信)による情報漏えい事件も数多い。これらは外部から社内へのメールに添付されるマルウェアの受信を止めること、社内から外部へのメールによる情報流出を防ぐことで抑え込める。まずこれに着目し、メールを介しての情報漏えい防止対策ソリューションを提供していく」
3月27日に発売される「Mailファミリー」に含まれるのは、メールフィルタリング製品の「GUARDIANWALL MailFilter」(一般向け仮想アプライアンス版100ユーザーの場合のライセンスで40万5000円)、添付ファイル暗号化と宛先Bcc変換による誤送信防止製品である「GUARDIANWALL MailConvert」(同条件で20万4000円)、Office 365のジャーナルメールにも対応するアーカイブ製品の「GUARDIANWALL MailArchive」(同47万7000円)、これら3製品のパッケージ「GURDIANWALL MailSuite」(同77万4000円)である。MailSuite以外は必要に応じて選択導入、追加が可能だ。
神野氏はこのラインアップの特徴を次のように説明する。「製品は選択、組合せ、追加が自由。順次機能強化していくことでコストを抑えながら脅威対策強化が図れる。またマルチテナント機能も特徴。例えばサービス事業者の場合なら、各顧客(テナント/メールドメインが違う)の必要に応じた個別サービスを提供できる。同様に大企業や企業合併した企業などのように複数のメールドメインを運用する場合でも柔軟に対応可能だ。加えてメール検査・検索においてはUnicodeに対応したマルチリンガル(英語、中国語(簡体字)、タイ語、日本語)な処理が可能。管理画面は日本語・英語表示がブラウザの優先言語設定で自動切り替えが可能。こうした多様性への対応力を備えているところに注目していただきたい」(神野氏)
年内に同ブランドの製品、サービスのリリースがいくつも予定されているが、訓練・教育サービスやSOCサービスなどについては外部パートナーとの協業で提供される見込み。
日に日に複雑化・多様化を続ける現在のセキュリティ脅威への対策は、ツールとサービスとの併用で実現するのがトレンドになってきた。人材・スキル・ノウハウ不足を補うには、セキュリティ対策実績豊富な業者選びが肝心だ。国内での情報漏えい対策ツールの老舗による総合的ソリューションの進化・発展に期待したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。