メディア

セルフサービスBIの活用方法とは?そこが知りたい!セルフサービスBI

セルフサービスBIはどんなシーンで役立てることができるのか。チェーン展開中店舗の売り上げ不振の原因は? ケーススタディーを通してその効果を見てみよう。

» 2017年05月09日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 ビジネスの意思決定に役立つデータの視覚化(見える化)ができるのが「セルフサービスBI」です。その強力なデータの分析機能と視覚化機能は、さまざまなデータを使って、今までの単体のグラフだけではできなかった新たなデータへの観点をもたらしてくれ、ビジネスへのヒントを与えてくれるはずです。今回は、セルフサービスBIをどのようにビジネスに生かしていくかを紹介していきます。

「ビッグデータ」を分析する

 最近よく耳にするビッグデータ、これまでは大量すぎて処理できなかったデータ分析もセルフサービスBIツールが得意とすることです。

 「自分のところにはビッグデータなんてないよ」という人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。例えば過去の売り上げデータや、工場をお持ちの企業であれば、工場の生産実績などを蓄積されているでしょう。また、最近では、Webのアクセスログや、ソーシャルメディアのアクセスデータなども大きなデータの塊です。

 これらのデータをあなたの企業ではうまく活用できていますか。Excelで分析を始めようとしたら、気が遠くなりそうに感じることも多いです。しかし、セルフサービスBIツールなら、ユーザー自身が簡単に視覚化して分析することができるのです。

ケーススタディー店舗の売り上げ不振を探れ!

 例えば、チェーン展開する企業最近売り上げが不振の店舗があるとします。開店して20年ほどたつ店舗ですが、近年売り上げが落ちてきています。お店に来る顧客の数はさほど落ち込んでいるようには見えないのですが、客単価は確実に落ち込んでいます。

 そこで、店長はExcelで保存してあった過去10年分のPOS情報をセルフサービスBIツールで読み込みグラフ化してみました。POSデータには年齢、購入品コード、購入額、合計金額が記録されています。

 店長はまず過去10年分の合計金額データを元に、セルフサービスBIツールで平均単価を出し、それを年ごとの棒グラフにしてみました。グラフはこれまで分かっている通り、ここ数年の落ち込みが見て取れます。

 次に、年齢層別の客単価の平均値をグラフ化してみました。意外なことに、各年齢層の平均客単価は微減ですが、売り上げの落ち込みほどは変わっていません。ただし、60代以上の年齢層の客単価は20〜50代に比べて低くなっていることが分かりました。

 そこで、過去10年間の年齢層の割合をグラフ化します。すると、この数年で60代以上の客の割合がかなり増えていることが分かりました。どうやら、客単価の低い60代以上の客が増えているようです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

会員登録(無料)

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。