Akerunはスマートフォンなどのデバイスを使ってスマートロックを実現する企業向けクラウドサービスだ。オフィスドアの鍵穴部分に専用機器を設置し、スマートフォンのBluetooth/NFCを使って非接触で施錠/解錠ができる。誰がいつ解錠したかといった記録はクラウド上に保存され、担当者がいつでも確認することができる。
高橋氏は、米国を中心にスマートロックの機器やサービスが提供され始めていたことは知っていた。日本でもいくつか同種のサービスがあり、そのなかで企業向けとして唯一提供されていたのがAkerunだった。詳しく調べてみると、すでに多数の実績があり、さらにISMS認証にも対応していることが分かった。高橋氏は、見つけたときの印象について、こう話す。
「企業向けということで、入退室管理に必要な情報は全て取得できるし、管理画面も用意されていて、簡単に状況を確認することができました。ISMS認証に対応していることもWeb上にはっきりと明示されていたので安心感がありましたね。何より、スマートロックをクラウドサービスとして提供することに同じベンチャー企業として親近感を感じました」(高橋氏)
Akerunを見つけてから採用を決めるまでには1日もかからなかったという。実際に導入したのは2016年1月で、設置作業には1時間もかからなかった。機器を取り付け、サービスアカウントを開設すれば、数時間後には、誰でも普通にドアを開けてオフィスに入ることができるようになっていた。
「新人が入ったときも『Akerun使っているからこれで入って』とメールしておけば、アプリをダウンロードして自分のアカウントで入室できます。使い方を聞かれることの方が珍しいくらいです」と高橋氏は語る。
ここで、同社が選択したのが、フォトンシスが開発・販売するスマートロック「Akerun Pro」だ。スマートロックとは、一般にはスマートフォンなどでソフトウェア的に操作できる鍵のことを指す。Akerunではスマートフォンアプリの他、交通系のICカードのような手持ちのNFC対応ICカードを鍵にすることもできる。このため、物理的な鍵の配布や専用ICカードの配布による入退出管理と比べて、導入工数や費用ともに手軽だ。
ソフトウェア的に管理できることから、関係者の出入りが多かったり人員が増えたりしても管理の手間が掛からず、総務人事に関わる業務を効率化できる利点もある。「退職者や紛失した鍵では確実に入室できないようにする」といった操作も管理ポータルから設定できるので、確実性が高く、安全と考えられる。
スマートロックにはAkerun Proの他、同じくフォトンシスが個人向けに販売する「Akerun」や、「Qrio Smart Lock」「Ninja Lock」「August Smart Lock」といった製品もある。
高橋氏によると、企業の入退出管理体制を強化する意味合いで考えたときに、管理者が遠隔で施錠できたり、一定時間開場されると自動的に施錠されたりといった機能面で、求める要件にマッチしたのが「Akerun Pro」だったのだという。
「ISMSなどのセキュリティ認証取得を前提にしていたので、比較するまでもなくAkerunに決めました」(高橋氏)
付属品:電池(CR123A) ×8、ドアセンサー、スペーサー ×2、予備用両面テープセット
サイズ:W53.8 × H172 × D56ミリ
本体質量:約500グラム
バッテリー:
動作環境温度:-10〜50゜C、湿度20〜80%(結露無きこと)
対応デバイス:
Connectivity:Bluetooth Low Energy(Bluetooth 4.0)
オプション製品:
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