インクジェットプリンタの2016年国内出荷台数は443万台。4年連続で減少が続く結果となった。シェア情報を紹介する。
IDC Japanの調べによれば、最大用紙サイズA4版以上のインクジェットプリンタ/MFP(複合機)の2016年国内総出荷台数は、前年比10%減の443万台。このうち単機能製品が同比3.3%減の64万台、MFPが同比11.1%減の379万台であった。市場は既に成熟し、買い換え需要中心となっている。
当該製品の年間総出荷台数は2012年の622万台をピークに4年連続で減少している。コンシューマー向け製品の出荷台数が総出荷台数の90.3%を占め、ビジネス向けの出荷台数は徐々に増加しているものの9.7%と1割に満たない。2016年はコンシューマー向けが前年比11.4%減と大きく減少したことが市場全体の減少率に影響を与えている。
ベンダー別の市場占有率を見ると、トップ2社の寡占状態が継続している。1位のベンダーがシェアを前年比2.4ポイント伸ばし44.6%、2位は1.6ポイント落とし43.3%、3位は0.7ポイント伸ばし10.3%であった。
ビジネス向けの製品では、中小事業所でのビジネス文書プリントや新しい料金モデルの提案が行われたが、「インクジェットプリンタはホームユース」といった既成概念が根強いこと、またほとんどの事業所では既に当該製品を所有していることから、すぐに新しい製品の導入にはつながらなかったとみられている。
ビジネス向け製品のベンダーは、低消費電力やシンプルな構造といった特徴を訴求するなど、マーケティング活動を通じて既成概念を打破してくことが必要だ。
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