キーマンズネット会員325人にアンケート調査を実施した。IT関連資格の保有率や保有目的など実態が明らかになった。
キーマンズネットは2017年10月31日〜11月8日にわたり、「IT関連の資格保有」に関するアンケートを実施した(有効回答数325件)。回答者の内訳は、情報システム部門は42.5%、事業部門が37.8%、管理部門が13.8%、経営者・経営企画部門が5.8%だった。
後編では、今後も資格を取得したいと回答した人に対して「取得予定の資格」や「新たに資格を取得する目的」などについて質問した。注目の資格などが明らかになった。
なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
前編では「現在」「保有している資格について調査したが、後編では「今後もIT関連資格を取得したい」と回答した人を対象に、今後どのような資格を取得する予定なのかを聞いた。
1位は「ネットワークスペシャリスト」23.7%、2位は「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」23.2%、3位は「プロジェクトマネジャー」20.7%、4位は「システム監査技術者」16.7%、5位は「ITストラテジスト」14.6%、6位は「情報セキュリティマネジメント」14.1%と続いた。
経済産業大臣が認定する国家資格「情報処理技術者試験」の中でも特に高度な知識や技能を必要とする「ネットワークスペシャリスト」「ITストラテジスト」「プロジェクトマネジャー」「システム監査技術者」が上位に挙がる結果となった。
回答者の多い年齢層が30代〜50代であることを考えると、基本的なレベルの資格は既に保有しており、次ステップとして高度なレベルの資格取得を目指しているということなのだろう。
注目すべきは、2位の情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)や6位の情報セキュリティマネジメントなどセキュリティ分野の資格だ。情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)は情報セキュリティスペシャリスト試験を基に2017年4月より始まった国家資格(名称独占)。同様に情報セキュリティマネジメントも2016年4月に情報処理技術者試験に新設されたばかりの資格だ。
両者ともにセキュリティ分野の資格であるが違いは明確で、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)は企業などにおけるサイバーセキュリティ対策を担う実践的な知識、技能を有する専門人材向け。対して情報セキュリティマネジメントは利用部門の情報システム担当者向けで、組織が定めた情報セキュリティ対策の目的や内容を適切に理解して実現し、維持、改善する人材を対象にしている。
前編で紹介した「保有している資格」で情報セキュリティマネジメントは4位、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)は7位にランクインしており、両者とも新設からわずか2年で資格取得者数(取得希望者含め)が増えていることからも注目度の高さがうかがえる。2018年には、上位に上がったこれらの資格取得に挑戦する人が増えていくだろう。
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