同社でAI開発に携わる小林由幸氏は、同社での応用事例を4つ紹介した。
1つ目はソニー不動産の「不動産価格推定エンジン」である。これは同社の不動産査定ノウハウやナレッジをベースにした独自アルゴリズムで、例えば延べ床面積や間取り、駅からの距離など、価格影響要素の膨大なデータを解析し、不動産売買の成約価格を統計的に推定するものだ。「おうちダイレクト」「物件探索マップ」「自動査定」などのサービスに活用されているという。
2つ目はソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia Ear」だ。Xperia Earは耳元に装着して、スマートフォンでの通話やメッセージの確認と返信、SNSの確認などを、音声アシスト付きでフリーハンドで行えるヒアラブルデバイスである。これには音声だけでなく、頭部の動きで「はい/いいえ」の応答や、着信応答/拒否、通知の読み上げキャンセル、音声トラックのスキップなどの操作ができるヘッドジェスチャー認識機能が備わっている。これにNeural Network Librariesが使用されている。
3つ目は典型的な画像認識の例だ。ソニーのデジタルペーパーを使ったタブレット上に表示した文書に手書きでマークを付けると、そのマークを自動認識。後日、そのマーク箇所を素早く検索して開くことができる。
先ごろ登場したエンターテインメント犬型ロボット「aibo」のニュータイプは話題になったが、これにもNeural Network Librariesが使用されている。鼻先のカメラの画像から人物判定、顔トラッキング、充電台認識、一般物体認識などに活用されている。
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