経済産業省が公開するセキュリティ経営のガイドラインが更新された。時代に合わせて修正された2項目を解説する。
2017年11月、経済産業省は、サイバーセキュリティ対策を推進するための「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」の最新版(Ver.2.0)を公開した。ITに関するシステムやサービスなどを供給する企業や経営戦略上ITの利活用が不可欠である企業の経営者を対象にしたものだ。企業がセキュリティ対策で取り組むべきポイントを整理しよう。
サイバーセキュリティ経営ガイドラインの初版は2015年に公開された。ITを活用する企業の経営者に対する「3つの原則」と、CISO(Chief Information Security Officer:最高情報セキュリティ責任者)に指示すべき「10の重要項目」を提示する。
サイバーセキュリティ経営ガイドラインで挙げられている、経営者が認識すべき3原則は以下の通りだ。
そして、経営者はCISOを任命し、自社だけでなく子会社、関連会社、取引先を含め全体を守ることが望まれている。3原則については初版から変更はないが、重要10項目は時代に合わせる形で修正が行われている。
この中でVer.2.0で大きな見直しが入った「サイバーセキュリティリスクに対応するための仕組みの構築」と「インシデントによる被害に備えた復旧体制の整備」は特に注目すべきである。
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