UIと利用文化の違いの他にも、既存の企業IT文化と異なる部分が幾つかある。ポイントを挙げてみよう。
チャットのメリット
メールのメリット
チャットのメリット
社内SNS、社内ブログのメリット
グループウェアとしての機能がメイン、チャットはその機能を補完するためのアシスタントツールのような位置付けであり、ビジネスチャットとは方向性が異なる。
そもそもインスタントメッセンジャーでのコミュニケーションで1対多や多対多の通信が行われていたのが「チャット」の始まり。基本機能面では差がないが、セキュリティ面、機能面、操作性面で後発であるビジネスチャットツールのほうが優れている部分が多い。また次の個人向けチャットツールと同様の弱点がある。
プライベートチャットと業務用チャットとの区別が難しく、情報漏えいの可能性が大きい。メンバー制限が限定的で外部への不正通信窓口になる懸念もある。さらにログの取得ができず、通信内容の監査ができないなど、IT部門の監視も効かない「シャドーIT」になる可能性が高く、セキュリティ、コンプライアンス面で問題がある。
一方ビジネスチャットツールには、例えばユーザー管理やアクセス制限、ログのエクスポートなどのセキュリティ機能が盛り込まれている(ただしサービスやプランにより違いがあり、機能実装に別途ツールが必要な場合もある)。
ユーザー管理
ユーザー登録が行えるのは管理者だけとし、部外者を勝手に登録できないようにし、ユーザーアカウント、組織、グループを管理可能にする。
アクセス制限
端末IPアドレスやデバイス認証によりアクセスできる端末を制限する。ネットワークIPアドレス、ブラウザ、通信キャリア別のログイン制御、各種2要素認証、自動ログオン禁止、シングルサインオン(SSO)対応など、さまざまな手法が利用できる。Active Directoryとの連携・同期機能を備えるものもある。
ログのエクスポート
チャットやファイルアップロード、ダウンロードなどのログを保存し、監査の必要があればエクスポートして調査・分析可能にする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。