Slackの対極ともいえる、シンプルに業務向けのチャット機能の使い勝手を追求するのが「チャットワーク」だ。ITが苦手な人でも使えるチャットツールを指向している。さまざまな機能はあるものの、チャットとタスク管理に特にフォーカスした画面構成がシンプルで分かりやすい。
チャットワークの特徴として、日本の中堅・中小企業への導入例が多い。それも簡単で分かりやすいユーザーインタフェースのおかげだろう。多機能を求めるのか、シンプルを求めるのかはツール選びの1つのポイントになる。むやみに多機能を詰め込むよりもチャットとタスク管理に使うと割り切れば、そのほうが、ITツール過剰状況にあるオフィスでは使いやすくなるケースがあるだろう。
ワークスモバイルが提供する「LINE WORKS」はもちろんLINEの操作性がそのまま使えることが一番の特徴だ。スマホ利用者の7割以上が利用しているLINEだけに、ほとんどの人が違和感なく利用できそうだ。またその普及率から、外部の関係者とのチャットが必要な場合に相手にツールをインストールしてもらう必要がほぼないのも有利な特徴だ。一般のLINEユーザーや他の会社のLINE WORKSユーザーを「外部ユーザー」として招待することができ、1対1のトークや電話・ビデオ通話などができる。
面白い活用例として、人事担当者と研修中の新人とのトーク例がある。新人研修中の新人はPCが配布されておらずメールが使えない。そこで連絡手段としてLINEを利用するケースだ(図7)。
ひと目見て分かるように、LINEスタンプが使えるのもこのサービスならではだ。他製品にも似た機能はあり、顔文字の拡大表示などができるものがあるとはいえ、プライベート利用で慣れたスタンプ機能は自分も相手も使いやすいし、意味解釈に食い違いは生じないだろう。
このように、外部のLINEユーザーと個別のコミュニケーションを緊密にできる機能があると、マーケティングにも有効に使える。特に住宅や保険、高級ブランドなどの顧客との関係性が重要なビジネスでは顧客リレーション強化のための道具として有効に使えるだろう。
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