チャットツールは世界に数百製品あるといわれている。「Skype for Business」や「Googleハングアウト」なども業務に使われているが、ここでは2017年に日本語対応して話題を呼んでいる世界的なチャットツール「Slack(スラック)」、日本やアジアでも普及拡大中の「ChatWork(チャットワーク)」、LINEの操作性を踏襲した「LINE WORKS(ラインワークス)」について簡単に説明する。
Slackはプログラマー御用達のチャットツールといわれてきた。その大きな理由は、ソフトウェア開発やシステム運用管理で利用するツール類と簡単に連携できる点にあるだろう。特に、コマンド操作に慣れたエンジニアであればレクチャなしでも使いこなせる上、使いやすいように自分でさまざまなツールを連携できる。
例えば、共同コーディングを行うのに都合がよい「GitHub」サービスとも連携できる。「自分がメインで参加しているプロジェクトでソースコードが改変(追加、修正など)されたらSlackに通知が来る」と設定しておけば、通知が来たときだけ確認できる。コードのダウンロードや保存もSlackの画面を起点に操作できる。この他にも、コマンドラインからの操作も可能であり、ITリテラシーが高い人向けの特徴が備わっている。
Slack単体での機能を他と比較するとやや項目が少なく見えることがあるが、連携するアプリを最も大量に備えているのがSlackであり、それを含めると「とてつもなく多機能」な製品ということになる。
ただし一般的な日本のオフィスワーカーにとって使い勝手がよいかといえば、少々疑問符がつく。チャット機能やファイル添付機能は単純なので問題はなさそうだが、それ以上の機能を使うには、まずツール機能を理解する必要があり、初心者や年配社員にはハードルが高いだろう。
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